ep289 ページ15
スマホが鳴る…
着信 臣
話し合うって決めたはずなのに
いざとなると… 怖い。
結局のところ 自分に自信が持てない
TAKA「出んのか？ 電話。」
「………」
何も返せずにいると
電話は切れてしまった。
TAKA「逃げてん何も始まらんぞ。
ほら、貸せ。」
私は無言でタカっちょにスマホを渡す
臣は状況がすぐのみこめたのか
こっちに来ると言うので、私から行く
と伝えた。
TAKA「ほら、行くぞ。」
「ん。」
タカっちょに促され
重い足取りで 臣の元へと向かう。
数百メートル先に見えた人影。
立ち姿で すぐに臣だとわかる。
あの立ち姿。
改めて 好きだな…
なんて 一瞬考えてた時…
どんっ！！
ぐらっ…
…！！ 地震？ まずぃっ
一瞬 足元から大きな揺れを感じた
直後…
ブーッ！！
すぐ横の大きな道路で鳴った
クラクションにまたあの頭痛が誘発され
キンッ…
頭を抱えて疼くまった私
同時に大きく地面が 揺れ出す…
TAKA『やばいっ！地震だ！
おいっ大丈夫か？』
ぐらぐらする視界
頭に流れ出す 映像…
…キキーッ！!!
車のブレーキ音が 聞こえて…
大きな交差点を渡る私に車が
突っ込んできて…
映像と同時に感じた 脇腹に走る痛み
私の身体は宙に浮き 地面に
叩きつけられた…
…え
なに コレ…
TAKA「おいっ。A！」
「…タカっちょ。
私…….」
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作者名：ひろみ
| 作成日時：2021年7月2日 19時
