Feelings in the cocktail 〜カクテルに込めた想い〜

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店長「月待(つきまち)さん、
これ、お店の鍵。

今日が最終日だから、悪いんだけど明日お店に届けて、もらってもいい？」








「…あ、はい店長。」








店長「じゃあ、あとの貸切時間
お願いしますね。」








「…はい。お疲れ様でした。」









店長が帰り…






残るは目の前にいる客が1人。







「で？何飲むの？」








臣「…マルガリータ。」









「…ですよね。好きね広臣。

マルガリータ。」









臣「…まあ。」









私はテキーラにホワイトキュラソーと

フレッシュライムジュース入れ

シェイカーを振る







ライムをグラスにぐるっと回し…
塩をつけたカクテルグラスに 注ぐ








「…どうぞ。できましたよ。
マルガリータ。」








一口 口をつけた広臣。





臣「…うま。」









「当前。」









ここは 芸能人もよく訪れる

一流ホテル シャングリラにあるbar







Attendre la lune (アータンドール・ラ・リュンヌ)


通称 リュンヌ。



長い名前ですが…








フランス語で “月を待つ”という意味が
ございます。









私はここで 唯一の女性バーテンダー
月待(つきまち) A。







そして

目の前に座っているのは









この高級店を貸し切る


バカな幼馴染。 登坂広臣。

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