ep181 ページ6
室長が来て
10日程 経ち…
嫌でも 少しずつあの顔が
近くにいる事に 慣れ始めた頃
夕方 5時の退社時間
玲奈「お先に失礼しまーす!」
「はい、お疲れさまー。」
黒崎「…ん?赤星さんは、
帰らないの?」
「あ、ちょっと、これだけ片付けて
帰りますので。室長は、どうぞ
先に帰って下さい。」
黒崎「じゃあ…お先に。」
「お疲れ様でーす。」
はぁ…。
これでやっと、仕事に集中できる
黒崎さんが来てからというもの
個人的理由だけど
全然、仕事に集中できなくて
自分の仕事溜まっちゃってるんだよね…
1人静かな部屋で pcに向かってると
サクサク仕事は進んだ。
しばらくして…
コンコン
…!!
「…はい。」
ガチャッ
カップを片手に持った黒崎さんが
戻ってきた
「…!!室長。忘れ物…ですか?」
黒崎「ん。」
カツ…カツ…カツ
ゆっくりこちらへ向かってきて…
黒崎「はい。これ。」
そう言って。目の前に出された
カフェラテ。
「…え。」
黒崎「これ飲んで、少し、
リラックスできればなって。」
トクン…ッ
ダメっ 動くな。心臓…
この人は…、吏桜斗じゃない。
「…ぁ…ありがとうございます。」
黒崎「ここ、置いておくよ。」
「…はぃ。すみません。」
コツ コツ コツ…
ドアへ向かうはずの黒崎さんが
私の隣へ来る…
黒崎「…Aちゃん。」
急に下の名前で呼ばれた事に
驚いて 思わず顔を上げると…
吏桜斗にそっくりな瞳で
こっちを、見ている…
黒崎「あ、いきなりごめん。みんな
下の名前で呼んでるから、俺も
そう、呼ばせてもらって…いいかな。」
言葉が 出なくて……
ただ黙って頷いた。
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作者名:ひろみ | 作成日時:2021年6月1日 6時