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ep193 ページ18

何度経験しても

慣れることのない圧









それでも昔はまだ こんなに

恐怖は 感じなかった。








あの事故までは…。









そして

機体が 少し高度を下げた瞬間






………!!……





「…こわぃ…っ」

臣「…大丈夫?」









心配そうに私の顔を覗き込む彼







「…大、じょぶ…じゃ…なぃかも。」









臣「どうしたらいい。背中とか
さすったら、少し、落ち着く?」








凄く優しいトーンで言われて…







どうしようもなく…甘えたくなった。









「…登坂っち…」

臣「ん?」






「…手。繋いで…もらってもい?」









臣「…いいよ。」








そう言って、優しく笑い






指をしっかり絡めて…



…ぎゅっと握ってくれた








温かくて…おかげで少し落ち着いた







しかし再び、内臓が浮く感覚…









全身に力がはいり 血の気が引く

私にとっては 恐怖でしかない……









「うぅ…っ………」









目をぎゅっと閉じ 拳も強く握り

恐怖に耐えた…








臣「…大丈夫、大丈夫。」









登坂っちが優しいトーンで

背中を撫でてくれる









数分後、肩のあたりをポンとされ、

目を開けると…









臣「もう、大丈夫だよ。」









「あ…ほんとだ……」









言われてゆっくり、目を開けると…








いつのまにか 機体は水平になって

いて…揺れは治まっていた。









臣「乗り物は、リラックスする音楽
聞いて寝るのが 1番いい。」









「……?」









そう言って、私に

自分のベッドフォンを貸してくれた









両耳からは 心地よい音楽が









ほんとだ。

さっきほど…恐怖は感じない









ふわふわして…

何か凄く 気持ちいいかも









この曲を聴いてると 眠くなる

昨日、飛行機乗る事考えたら

緊張して 全然寝れなかったしな









いつの間か、私はまた

眠りに落ちていた…。

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作者名:ひろみ | 作成日時:2021年6月1日 6時

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