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アタシは…過去に一度

大きな賞を取らせて頂いた経験があった









その直後 一時的に脚光を浴び

時の人となったアタシの元に

寄せられた声は









写真とは関係ない 容姿や

アタシの生い立ちなどについての

興味本位の声









そのうち、写真に対しても

色んな意見が寄せられた…








美人写真家の性格が、気になる

月なんてどれも同じでつまらない。

月って何か地味。イメージ暗い

やっぱ、月より太陽だろ!







悲しかった。





.








悔しかった…









アタシは ただ月が好きで 大好きで

その魅力を沢山の人に伝えたくて

自分なりに表現してきた。









いつもみんなが何気なく見てる月には

こんなに色んな顔があるんだって

沢山の人と共有したかっただけなのに









そんな想いとは真逆に

むしろ アタシの表現の仕方一つで

魅力を伝えたいはずの大好きな月が

悪く言われてしまった事が 1番

耐えられなかった…









「アタシは何を言われても構わない。
だけど、アタシの作品を通して、
月を悪く言われるのだけは…もう
絶対に嫌なの。」








毎日形を変える月は 2度と

同じ写真は撮れない。









1枚の写真を撮る為に 何日も

同じ場所に通い ただひたすら

何時間も待ち続ける事だってあった









1枚、1枚が全てアタシにとっては

愛しい作品だから…









沢山の人の目に触れなくても

本当に月の魅力がわかる人にだけ

いつか届けばいい









心底 そう思った

*6→←*4



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作者名:ひろみ | 作成日時:2020年7月10日 17時

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