＊24 ページ24
土曜日
魔法の時間が
終わりを迎えようとしていた時
『俺、もう少し、こっちに…
いようかな。』
「それは…ダメだょ。」
『…どうして？』
「だって…約束でしょ？」
『俺…このまま、終わりになんて…』
「ダメ！」
アタシが手でアナタの唇を抑えると
ぎゅっと上から手首を掴まれた
「…痛いょ…広臣。」
『痛いのは…手首だけ？』
「ぇ………」
『…Aは、俺との事、このまま…
終わりに…できんの？』
本当は手首よりも…
締め付けられた…胸が痛い
誰かを愛したら…
胸がこんなに痛いって事を…
知ったのも…初めてだよ。広臣。
「…おしまい。約束だか…っ」
全部 言い終わらないうちに
ぎゅうっ…って
抱きしめられて…
『俺…Aが…』
「お願い！それ以上…言わないで」
言葉を遮ると…切ない瞳が
アタシを捉え…塞がれた唇
息する間さえも…与えてくれない
強引なキス
角度を変えて 追いかけてくる唇
頬を涙がつたうのは…
アナタが 好きだから。
アナタを 忘れたくない。
アナタの香り
アナタの腕
アナタの声
アナタの唇
アナタの全てを…
愛してる…
そんな感情を知ったのも…
アナタが初めて。
ごめんね。広臣。
サヨナラの仕方も知らない
アタシを許して…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 581人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「登坂広臣」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひろみ
| 作成日時：2020年7月10日 17時
