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寄せられた声を

読んでいくうちに

止められなくなった涙









広臣がそっと優しく 拭ってくれた









「………っ」









『…Aには涙より、笑顔が似合う』









「…広臣」









『…写真…辞めるつもりなんだろ?』









「……!!…ぅん。」









『…やっぱり。何となく気付いてた』









「………」









『俺も…自分の引き際について
たまに考えるからさ。Aが
決めた事なら、何も言えないけど
嫌な思いのまま 辞めて欲しくない
って思ってさ。余計な事かもだけど』









アタシは 小さく首を横に振った









『俺は、Aの写真。好きだし
夢の先には新しい別の物がきっとある
って思うから、涙で後ろを振り返るん
じゃなく笑顔で前を見てほしいんだ。』









「…ありがと。夢の先にある
別の物かぁ…見れたら…いいな。
すっごく良い言葉だね。」









『だろ?あ、歌詞の受け売り
だけどな笑』









「なーんだ。言わなきゃわかんない
のに。広臣の…歌?」









『ん…俺、グループで活動してて
もう1人ボーカルいるんだけどさ、
そのグループで出してる曲。』









「へぇ〜。ちょっと歌って。」









『…おい。話、聞いてた?もう1人
ボーカルいるんだって笑 それを
俺に1人で歌えって?』









「聞いてみたいなぁ〜広臣の歌」









『歌、嫌いだったんじゃないのかよ』









「嫌いだよ 笑 でも広臣の歌は
聞いてみたい。」









『すげー無茶ぶり。』









誰かの歌を 聞いてみたいと思ったのも









はじめて。

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作者名:ひろみ | 作成日時:2020年7月10日 17時

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