ブルー ムーンストーン 1

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『俺の言ってる意味、
わかんない？別れよう、俺達。』









大好きな声。









いつも、心地良く鼓膜から流れてくる
臣の声は 歌も言葉も…









私の心を…震わせてくれた









でも、今は…とても残酷な言葉を
ハッキリと告げ、違う意味で私の心を
揺さぶっている









「待って、突然、何言って…」









『わかんないなら、何度でも言う。
俺と 別れてほしいんだ。』









指先に触れた グラスの破片が
まるで私の心みたいに チクッと痛み…









その痛みで これは夢じゃなく、
現実なんだと思わされてしまった。









「…臣、冗談…だよね？」









“バカだな、冗談に決まってんじゃん”
って…笑って言ってよ…







お願いだから。









笑顔は得意だけど 笑おうとしても…
作り笑顔すらできない。









沈黙は…次に臣が何を口にするかを
考えるだけで、怖くてたまらない









こんな簡単に終わるはずがない。
そう…思ってたのに…









次の瞬間、聞こえた臣のあからさまな
深いため息で、我に返らされた。









『…あのさ、俺の話が冗談じゃない
事くらい、お前が1番、わかるだろ。』








　 ズキンッ……









氷のように容赦なく突き刺さる
臣の視線に、心臓が凍り付きそうだった









重たい沈黙で 支配された空間に
カチカチと響く 時計の秒針









すぐそこまで迫ってくる涙を…
ぐっと歯をくいしばり…溢れないよう
必死に瞳に力を込め…耐えた

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