【d!】喜劇的レゾンデートル (ページ23)

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朝日が部屋に差し込む。なんとなく窓から蒼色の空を眺めていると、扉をノックする音が響いた。ゆっくりと近付き、扉を開ければシャオロンが立っている。

「おはようございます。」

「…おぉ、髪めっちゃ綺麗なったな。服も貰ったん？」

第一声がそれである。確かに、昨日に比べてツヤも出たし、指通りも凄くいい。施設にいた時よりも綺麗かもしれない。床に着くほどあった髪は整えるついでに少し切ってもらった。今自分の膝下まである髪を掬いあげればさらさらと指の隙間を落ちていく。服も白無地の肌触りのいいシャツに、落ち着いた色のハイウエストのワンピースと、とてもいい服を貰った。

「はい。メイドの方が洗って下さって」

「直るもんやなあ、めっちゃ傷んでたやろ？」

「はい。とても良い腕をお持ちの方でした」

「そ、よかったなぁ」

お風呂にいる時はとてもお小言を言われたけれど。髪は大事にしなきゃ駄目とか、肌も同じようにケアするとか…なんとか。ちょっとした雑談をして、部屋から出る。向かう先は食堂。この後は総統閣下との長い長い話が待ち構えている筈だから、腹拵えという事らしい。
私、食べ物は要らないって言ったのだけどなあ…。

睡眠も必要ないなんて言ったが、ふかふかのベットで休ませて頂いた。あんな風に気持ちよく寝られたのは初めてだった。

「朝は一般兵士もおる食堂で飯食うんやけど大丈夫？」

「はい」

「ん。変な目で見られるかもしれへんけど、気にしやんといてや」

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