【d!】喜劇的レゾンデートル (ページ21)

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ut「あ、シャオちゃんおかえりぃ～」

「お〜。べろべろやん」

食堂に戻れば未だどんちゃん騒ぎを続けている幹部達。頬を真っ赤にした大先生が俺に絡みついてくる。気持ち悪。俺はたまにしか飲まんけど。今日はあんま飲みたい気分ちゃうなあ。

グルッペンの隣の空いていた席に座る。
少しずつ酒を飲んでいたグルッペンは俺を見るなり声をかけた。

gr「どうだったんだ。」

Aのこと。
インカムで聞いとった癖によお言うわ。

「殺しは嫌いなんて言葉が出るとは思わんかった。なんなら牢から出した瞬間に俺殺されるんちゃうかなって思っとったし。その位は殺しに躊躇ない機械やと思ってんけど…。」

機械とは思えない程奇麗な白藤色の瞳を揺らしながら、殺しは嫌いだ、可笑しい、と言い放った殺戮兵器の女。彼女は自身が殺戮兵器として産まれたことに疑問を持ち悔やんでいるように見えた。

「…確かにな。彼女についてもっと知る必要がありそうだ。

明日Aから個人の詳細な話を聞いて、明後日から各部隊の見学をさせるつもりだ。」

「ええやん。」

「案内はお前に頼むつもりだ、シャオロン。」

「え、」

「…まあ、なんだ。お前が一番信用されてそうだからな、変に他の奴らを付けて彼女が殺されたら元も子もない。」

「い、いや、そうかもしれんけど」

脚ぶっ壊した俺を信用しとるかどうかって怪しいラインやろ！？今日半日一緒におったし妥当っちゃ妥当やけど…。

「何か問題があるか？」

「いや…うん…ないけど。」

「なら大丈夫だな。
…そういえば彼女には数日メイドを付けることにした。
ここでの生活に慣れるまでだがな。一応や。」

「え、なら俺いらんやん」

「…まあ、大丈夫やろ。」

「…仕事は？」「コネシマにでもやらせておけ」

「…じゃあ、明日から頼むゾ。」

「…しゃあねえなあ…。」

酒に手を伸ばそうとしたが、その手が酒瓶を掴むことは無かった。

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