肆拾話 ページ41
『嗚呼。憲仁と健志は母上や父上の手伝いをするいい子だった。暖かくてい心地良くて、こんな生活がずっと続くと思っていた。あの日までは……。ある日、仕事が長引いて帰るのが遅くなった。戸を開けた瞬間俺が見たのは、鬼舞辻が家族の血肉を食っていたところだった。俺は、ただ、彼奴を睨みつけることしか出来なかった。たまたま俺は襲われること無くあいつはどっかいった。数刻後、鬼殺隊の鳴柱……俺の師範になる人が助けに来てくれたが、家族は皆死んでいた。天涯孤独の身になった俺は師範の元で修行し、鬼殺隊に入ることを決めた。』
片「お前が鬼殺隊に入りたいと思った理由はなんだ？」
『鬼殺隊に入った理由は、家族の仇を撃つ。ただそれだけです。鬼舞辻無惨は鬼の始原、つまり、始まりの鬼。彼奴は無差別に人を食い、鬼を増やす。そのためには手段を選ばない。だからこそ、同じ思いをする者を減らしたいと思ったし、助けられる命があるなら己の身を犠牲にしても守りたい。前世も今世もあいつに家族を殺された。俺は、あいつが憎くてたまらない』
御「現代でも、鬼が出るようになったのはなんでなんだ？」
『1度は滅したはずだった。その時の事は出血が多すぎて記憶が曖昧だが、炭治郎……赤髪の少年が鬼にされた時、おそらく無惨の細胞が残っていたんだと思う。死者は数え切れないほどでた。生き残った者も何かしら失った。動けるものはほとんど居なかったから、その事に気づけなかったんだと思う。』
倉「……失ったって、例えば？」
『腕や足だ。俺もあの時は左腕を弾き飛ばされた。義勇は右腕だっけ？』
義「嗚呼」
『正直に言うと、明日の決戦も無傷ではいられないだろう。怪我した隊士が、次々にここへ運ばれてくる。複雑な思いをさせてしまうかもしれんが、許してくれ』
頭を下げる
川「…………Aなら生きて帰って来れるって信じているから」
『ありがと、今日はもう遅いし、寝てもらっても構わないよ』
俺は、それだけ言い残し、体育館を出た。俺も少しは寝ないと明日が持たない。だが、体育館の屋根の上に登った。
『幸せはとても脆いもの。刺激を与えればあっという間に崩れ、跡形もなく消えていく。』
義「ここにいたのか。あれだけではないんだろ。お前の過去」
『気づいたんだ。まぁ、あれは死んでも言わないかな』
義「明日、終わりにしような。身が砕けちろうとも」
『勿論さ』
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マリイ - 丹波光一郎の小説も書いて欲しいです丹波さん好きだけど小説ないんで (2020年11月2日 19時) (携帯から) (
レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結依 | 作成日時：2020年10月31日 18時
