私はファミリーのボス ページ1
いまから三十数年ほど前の話。
私の率いる名もない組織。
私「今日の収穫は……特に目につくものもないな。まぁ、こんな日もあるか」
ポイッと提出された資料やら報告書やらを辺りに散らばせてボフッとソファでくつろぐ。
ト「んね〜んね〜、今日はやる事ないの〜？」
私のくつろぎタイムに水を差したのは私のファミリーの現最高幹部トレーボル。
私「トレーボル…取引も暗殺も今日は依頼も何もない。好きに過ごすといい」
ト「了解〜」
のそのそとトレーボルは何処かへと言ってしまった。
私「はぁ〜………ん？」
ふいにコツッと手に何かがあたる。
なんなんだ…
私「……なんだこの実…」
梨のような形におかしな模様。
悪魔の実か。
こんな悪魔の実ってここにあったか？
私「なんの実だ？…まぁいい。いつか取引か何かで使えるだろ」
悪魔の実でもポイッと…したらダメだよなぁ
とりあえずフードに入れておくか。
グイッとフードを引っ張りポスッと実をフードに放り込む。
後で仕舞おう。
ヴェ「Aさん！」
私「ん？なんだ、ヴェルゴ」
タタタと走ってくるヴェルゴ。
何処かいつもよりも上機嫌だな。
ヴェ「…ついてきて欲しいんだ！」
私「ん〜……」
ヴェ「はやくっ！」
グイグイと私の腕を引っ張るヴェルゴ。
ヴェルゴがそこまで急ぐのは珍しいな。
ヴェ「はやく、はやくっ！」
私「いやっ、ちょ、待っ……！！」
ｽﾞﾙｽﾞﾙｽﾞﾙｽﾞﾙｽﾞﾙｽﾞﾙ…!!!!!
私「わかっ、た、わかったっ、からっ！私を引きずるなぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
いくら無礼講とはいえ私がファミリーのボスだという事を忘れないでくれ！
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作者名：KEKEKE | 作成日時：2018年2月16日 22時
