36 sideYu-ki ページ36
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「ぇ、…………」
目が覚めると、見慣れない部屋が視界に広がった。
それと同時に自分が何がを抱き締めていることに気付き、腕の中に目を向ける。
「まじか………」
自分の腕の中でスヤスヤと寝ている彼女。
どうしてこんな状況になっているのか昨晩の出来事を思い返す。
稜雅の言葉に背中を押されて、Aちゃんと話しをしようと決めてアパートの前で電話をしたんだ。
夜遅くに呼び出したのに会ってくれるって言われて嬉しかったけど、ふと自分の家の鍵がない事に気付いて…
家に入れない俺を彼女が一晩泊めてくれると言ってくれた。
正直凄く嬉しかったけど、いざ彼女の部屋に上がって同じ空間にいることを意識したら、好きな子と一晩過ごして自分は何もせずにいられるのか、と不安になった。
彼女が貸してくれたタオルと服からは彼女の匂いがして、正直ヤバかった。
でも、彼女がシャワーを浴びに行って一人で部屋にいる間に、仕事の疲れと稜雅と飲んだ酒が回って気付いたら眠っていた。
俺の記憶はそこまで。
この状況は何がどうなってなのか全く覚えていない。
腕の中にいる彼女にもう一度目を向ける。
「こっ、れは…まずいって……」
短めのショートパンツから覗く白くて柔らかそうな足と、首元が緩めのTシャツから見える胸元が俺の視界を刺激する。
朝から正気でいられる気がしない。
思わず彼女の身体から目を逸らすと壁に掛けてある時計が見えて、その針はあと少しで11の数字を指す所だった。
「っ、やっば」
今日は普通に仕事だ。
直ぐにでもここを出ないと遅刻する。
気持ち良さそうに寝ている彼女を起こさないようにそーっと腕を抜き取ってベッドから起き上がり、少し酒臭さが残る服に袖を通した。
「…お邪魔しました」
小さい声でそう言い残し、彼女の家を出た。
駅までの道をダッシュしながら、昨日見た夢を思い出す。
Aちゃんが俺の事を「好き」だと言ってくれた、幸せな夢だった。
彼女と想いが通じ合って、俺のものになった。
……まあ夢の話しだけど。
そんな夢を見ていた矢先のあの光景だったから、本当にびっくりした。
若干まだ夢見心地な俺を現実に引き戻したのは、お盆休みの人たちで溢れかえる電車に乗った時。
少し憂鬱な気持ちを抱えながら、Aちゃんにお礼のメッセージ送ろう、と携帯を取り出して仕事先へと向かった。
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京(プロフ) - フレッシュいちごパフェさん» コメントありがとうございます。拙い文章で申し訳ございません。全体的に分かりにくかったでしょうか。もしこの部分というのがありましたら修正したいと思います。わざわざご指摘ありがとうございました。 (2019年4月1日 20時) (
レス) id: 4f5277fea8 (このIDを非表示/違反報告)
フレッシュいちごパフェ(プロフ) - 誰が話しているか分かりません、面白いけど、誰が話しているかわからないのがちょっとマイナスです (2019年4月1日 16時) (レス) id: bb430c8d04 (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 菜々子さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです。これからもよろしくお願い致します！ (2019年2月20日 17時) (レス) id: 4f5277fea8 (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - すごく面白くてキュンキュンしてます！更新楽しみに待ってます！ (2019年2月20日 2時) (レス) id: e1ec4f3b2d (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - はい！！ (2018年11月29日 3時) (レス) id: a6267e5e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京 | 作成日時：2018年11月7日 21時
