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「え、悪いよ。私の分渡すからいくらか教えて」
「分かんないからいいよ」
祐基くんはそう言いながら、ほぼアイスのせいでパンパンに膨らんだ袋を持って外へ向かった。
「そういう訳にはいかないよ!」
「いいって〜この間のお詫びしたかったから」
「お詫び?」
「この間一緒に帰った時の事」
「祐基くんが用事があるって急いでどこか行った時の?」
「そうそう」
「そんなの全然いいんだよ!約束があったんでしょ?」
「でもいきなりAちゃん置いて行っちゃったのは事実だし、これ位はさせて」
そんな事気にしなくていいのに。
そう思ったけど、意外と頑固だった祐基くんは私にお金を出させてはくれなかった。
「袋も持たせちゃってごめんね、重いでしょ」
「この位全然重くないよ〜ていうか殆ど俺のアイスだし」
「確かにそうだけど、」
「しかも普段これより重い荷物仕事で何個も運んでるし」
そっか。祐基くんは宅配便のお兄さんなんだ。
「祐基くんも仕事今日遅かったんだね」
「うん。Aちゃんもこんな遅いの珍しいね」
「今日はちょっとトラブルがあって残業」
「そっか大変だったんだね」
「うん、」
そんな事を話していたら、今日起こった仕事での出来事を思い出してしまった。
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京(プロフ) - みさん» コメントありがとうございます。たくさんの嬉しいお言葉恐縮です...!完結まで見届けて頂きまして本当にありがとうございました!番外編の方もよろしくお願い致します。 (2019年2月25日 10時) (レス) id: 4f5277fea8 (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - はじめまして、ほぼ毎日ドキドキしながら更新を待ってました!完結お疲れ様でした。ラストに近づくにつれて涙止まらなかったです…。完結してしまって寂しいですが、番外編も書かれるとのことで最後まで楽しみにしています! (2019年2月25日 0時) (レス) id: 47a502277b (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - まのさん» まのさん、コメントありがとうございます。拙い文章ですが、これからも読んで頂けると嬉しいです! (2018年10月17日 22時) (レス) id: 4f5277fea8 (このIDを非表示/違反報告)
まの(プロフ) - だいすきです…すごく大好きです…!更新楽しみにしています……! (2018年10月17日 20時) (レス) id: 884b859a47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:京 | 作成日時:2018年9月18日 1時