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その日もいつもの様に仕事を終えて、電車に乗って最寄り駅へと向かった。
駅に着いて、改札を通ろうとした所で、見覚えのある後ろ姿が見えた。
相手は私に背を向けている為、もちろんこちらの存在には気付いていない。
早足で、声が聞こえる距離まで近づいた。
「祐基くん」
後ろを振り返った祐基くんは、私に気付いて人懐っこそうな笑顔を向けた。
「あ、Aちゃん〜」
「こんばんは。祐基くんも仕事帰り?」
「うん!今日は早番だったからこの時間なんだ」
「そっか、帰り結構遅い時もあるの?」
「うんー遅い時は夜10時くらいの時もあるかな」
「わ、それは大変だね…」
「んんーでももう慣れたかな」
「そうなんだ」
帰る方向が一緒の私達は、並んで家までの道を歩いた。
「あ、そういえば……、あれ?」
「どうしたの?」
一瞬、背後に人の気配を感じて振り返ったが、誰もいなかった。
気のせいかな…
「ううん、何でもない」
「ならいいけど…あ、何か言いかけてた?」
「そう!今日ね小笠原くんにこの間の事話したら、凄い驚いてたよ」
「あー…、やっぱりね!そりゃ驚くよ〜」
「家がお隣だったって知ったらもっと驚くよね」
「え…?まだその事言ってないの?」
「うん、ちょっとタイミングが合わなくて話せてないんだ」
「……そっか」
「祐基くん…?」
「その事なんだけどさ、」
「うん?」
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京(プロフ) - みさん» コメントありがとうございます。たくさんの嬉しいお言葉恐縮です...!完結まで見届けて頂きまして本当にありがとうございました!番外編の方もよろしくお願い致します。 (2019年2月25日 10時) (レス) id: 4f5277fea8 (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - はじめまして、ほぼ毎日ドキドキしながら更新を待ってました!完結お疲れ様でした。ラストに近づくにつれて涙止まらなかったです…。完結してしまって寂しいですが、番外編も書かれるとのことで最後まで楽しみにしています! (2019年2月25日 0時) (レス) id: 47a502277b (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - まのさん» まのさん、コメントありがとうございます。拙い文章ですが、これからも読んで頂けると嬉しいです! (2018年10月17日 22時) (レス) id: 4f5277fea8 (このIDを非表示/違反報告)
まの(プロフ) - だいすきです…すごく大好きです…!更新楽しみにしています……! (2018年10月17日 20時) (レス) id: 884b859a47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:京 | 作成日時:2018年9月18日 1時