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「ははっ触ってみたら本当にあっつかった」
「もういきなり止めてよ。びっくりするじゃん」
「ごめんごめん。何かりんごみたいで可愛かったからつい」
そんな事を話していると、
「なになに〜!お二人共いい感じじゃん〜!」
隣のテーブルにいた男性が茶化すように話し掛けてきた。
見た所、足元もおぼつかない感じでかなり酔っ払っているようだ。
私と祐基くんの間に割って入り、そのままの流れで私達の肩に腕を回してきた。
「祐基お前嫌々来ましたみたいな感じ出してた癖に何ちゃっかりお気に入りの子といちゃいちゃしてんだよ〜」
「そんなんじゃねーよ」
「あ、AAちゃんだっけ?Aちゃんぶっちゃけ祐基どうなの〜?」
いくら相手が酔っ払いといっても、やっぱりこういうノリは苦手だ。
どうしよう何て反応したらいいんだろう、と少し困っていると、
「お前飲み過ぎ〜Aちゃん困ってるからやめろって。ほら腕、こっち」
祐基くんは、私の肩に回っていた男性の腕をほどいて、近くにいた別の友達に「こいつ頼むわ」と言って引き渡した。
「Aちゃんごめんね、ああいうの苦手だったよね。」
「ううん、大丈夫」
本当はあまり大丈夫ではなかったし、祐基くんがいてくれて良かった、と内心ほっとしていた。
「嘘だ〜大丈夫って顔してないよ。無理しないで」
「え、あ、うん。ありがとう、本当にもう大丈夫だよ」
「そっかなら良かった」
そう言って私の頭に、ポンと手を置いた。
「あ、そろそろお開きみたいだね」
祐基くんのそんな声を聞いて周りを見ると、みんな帰り支度を始めていた。
「ほんとだ」
「俺達も出ようか」
「うん、そうだね」
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京(プロフ) - みさん» コメントありがとうございます。たくさんの嬉しいお言葉恐縮です...!完結まで見届けて頂きまして本当にありがとうございました!番外編の方もよろしくお願い致します。 (2019年2月25日 10時) (レス) id: 4f5277fea8 (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - はじめまして、ほぼ毎日ドキドキしながら更新を待ってました!完結お疲れ様でした。ラストに近づくにつれて涙止まらなかったです…。完結してしまって寂しいですが、番外編も書かれるとのことで最後まで楽しみにしています! (2019年2月25日 0時) (レス) id: 47a502277b (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - まのさん» まのさん、コメントありがとうございます。拙い文章ですが、これからも読んで頂けると嬉しいです! (2018年10月17日 22時) (レス) id: 4f5277fea8 (このIDを非表示/違反報告)
まの(プロフ) - だいすきです…すごく大好きです…!更新楽しみにしています……! (2018年10月17日 20時) (レス) id: 884b859a47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:京 | 作成日時:2018年9月18日 1時