さよなら,どたばた生徒会【stpr】

大切だからこそ ページ38

莉犬side



さっきまで晴れていたけれど、外は土砂降り



誰もいない道でひとり、蹲っていた




｢Aにあたるのは間違ってる。｣



わかってんだよ



｢私から言い出すのも違うと思って｣


わかってる



頭ではわかってるのに。


でも、心が受け入れてくれない




こんな時、弱音を吐ける所もない



俺、惨めすぎだろ……………




り)…どうしたらいいの…。



ぽつり、と呟くと、視界が少し暗くなった




俺が顔をあげると、そこにはひとりの女の子。




じ)帰りましょ？



じゃきちゃんが、傘を差しのべてくれた



り)なんで…


俺が雨と涙でぐしゃぐしゃになっている



その反面、君は雨1粒ない綺麗な顔




じ)お泊まり会の帰りだよ 風邪ひくよ？



じゃきちゃんは笑顔で俺の腕を引っ張った


り)やだ…俺、きっとジェルに嫌われた


じ)…あー、そういうことね。…留学でしょ？


じゃきちゃんの言葉ではっとした



な、んで…？


り)しってたの…………？


じ)はい。私も3月いっぱいで向こうに帰るので
なーくんさんと私は聞いてました。


切なげな顔で言う


そうか…大人組だけじゃなく


じゃきちゃんも



帰っちゃうん、だ…………


り)俺達には言ってくれなかったのに………


俺が呟くと、じゃきちゃんはふっと微笑んだ



じ)Aとメンバーには伝えづらいよ…。
大切だから余計。莉犬くんは違う？



俺がもし、ジェルの立場だったら…？



留学がきまって、まっさきに言えるか…？




いや、言えない………………



ジェルだって、そうだったんだよな…



り)俺…………ジェルに謝らなきゃ…………



笑顔で涙を拭ってくれるじゃきちゃん。



じ)じゃあ、謝りに行こ？






り)………うんっ！




俺の涙は雨と一緒に止まっていた。



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受験終わりました！


更新ペース少しあげます



終わりまであと少し…

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