03:太刀川隊 ページ5
「で、結局何がしたかったんだよ」と、ほかほかの肉まんを頬張りながら、出水が言う。声から不機嫌なのが伝わってくる。
「回避したかったから」
☆
私が突然走り出して数分、辿り着いたのは至って普通のコンビニ。二人とも息を切らしていて、出水はキレ気味で「なんか奢れ」と命令形。
まぁ、何も言わずに引っ張ってきたので、食べたかった肉まんを二つ購入した。そして、遠回りだが、ボーダー基地へ向かう。
☆
「回避したかったから」と言うと、出水は「はぁ?意味わかんねェし」って言って、食べ終わった肉まんの袋を投げつけてきた。
「ちょっ、汚ねぇな!ふざけんな!」
出水「こっちのセリフだ!何を回避すんだよ!」
「言えるか、馬鹿!」
出水「言えよ、馬鹿!」
「遅ぇから見に来たら夫婦喧嘩か?」
「げ、太刀川、さん」
出水「うわ、太刀川さん」
私達の前に現れたのはトリオン体に換装した太刀川隊隊長の太刀川慶。最強に強いが馬鹿だ。
「…ここ、まだ民間人はいますよ。忍田さんに怒られます」
太刀川「あー大丈夫だろ。模擬戦もしてたしな」
「戦闘馬鹿。勉強しろよ」
この人は苦手だ。私が一番苦手とする人間だ。この人もあの人も。
☆
その後、きちんと防衛任務を終わらせた。柚宇さんは「お疲れ〜」と言って帰って行った。新しいゲームをするらしい。
太刀川さんは今日の報告書を作成と大学のレポートを徹夜で完成させるらしい。もうすぐ遠征があるからその際に取れない単位の為とのこと。
で、残されたのは唯我と出水と私。唯我はギャーギャー言いながら、帰っていった。と言うか、ただ私と出水が無視していただけ。
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ゆう - 続き気になるー!本当に面白いです!できれば更新していただきたい。 (3月17日 19時) (レス) @page29 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - ここで終わるのはもったいない…続き、気長に待ってますから (8月11日 14時) (レス) @page29 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
Doll(プロフ) - 嫌だ! (2018年12月21日 14時) (レス) id: 637c8a3b3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緋イノラ猫 | 作成日時:2018年9月2日 0時