２２話# 父さんが姿を消した理由 ページ24
慌ててリモコンを拾い上げてテレビをつける。
再び画面に映ったのは、インタビューを受けている藤堂晃将ではなく、
フィールドでプレイをしている藤堂晃将だった。
華麗なドリブルと、強力なボールさばき。
サッカーをする藤堂晃将は人を魅すようなオーラを放っていた。
顔をよく見ると...やっぱり...見覚えがある。
あたしは爺ちゃんに詰め寄った。
A「爺ちゃん！！あれって父さんじゃん！」
爺ちゃん「......」
A「何で？？何で父さんは球蹴りなんてしてんの！？」
爺ちゃん「...それがあの馬鹿息子の仕事だからさ」
A「仕事？？父さんってサッカー選手だったの！？そんなの聞いたことないよ！」
爺ちゃん「......」
黙り込む爺ちゃんに恐る恐る聞く。
A「もしかしてさ、１０年前、父さんはアルゼンチンに行くために家を出て行ったの？」
爺ちゃん「......」
A「あの日父さんは、夕方に帰ってくるって言ってたじゃん。どうして？」
爺ちゃん「...あいつは、お前を騙したんだ」
A「！？」
爺ちゃん「お前の母親と離婚したのも、アルゼンチンに行くためだったんだよ」
A「そんな...」
爺ちゃん「あの女は外国に行くことに反対した。だからヤツは家族を捨ててあっちに行ったんだ」
家族を捨てた？
父さん、そこまでしてサッカーをやりたかったの？
サッカーのせいで...あんな球蹴りのせいであたしの家族はバラバラになったの！？
悔しい気持ちがあふれ出し、一筋の涙が頬を伝う。
A「...父さんの...馬鹿」
テレビの電源をバチンと消す。ついでにコードも引っこ抜いた。
それでも気持ちは治まらない。
座り込んで泣き出したあたしの肩に、側に来た婆ちゃんがそっと手を置いてくれた。
A「...うぅ......馬鹿...(涙)」
婆ちゃん「A......」
爺ちゃん「......」
最悪。ホント最悪。
サッカーなんて......
父さんなんて......
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ななっち(プロフ) - ウミガメさん» ありがとうございます！！＾＾ (2013年9月27日 18時) (
レス) id: fc50ddc8e6 (このIDを非表示/違反報告)
ウミガメ - 4作目!!これからも応援してます!!! (2013年9月27日 17時) (レス) id: d64eff270b (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - まみさん» ありがとうございますね^v^ (2013年4月20日 14時) (レス) id: 5559c45b6c (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - まみさん» ありがとうございます！でも忙しい時は、無理しなくていいですよ！ (2013年4月20日 9時) (レス) id: c6ba29811f (このIDを非表示/違反報告)
ななっち(プロフ) - まみさん» それほど悪くないですよ〜 ８７点なんて、あと３点で９０点じゃないですか...まあ、頑張れえ！！ (2013年4月15日 22時) (レス) id: 5559c45b6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななっち
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/trhthe/
作成日時：2013年3月10日 21時
