このカップルにラブソングなんてない (ページ3)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:314 hit

御崎って… ページ3

｢実を言うと、こたぬきなんですよ！
毎日学校で会えて、どんどん好きになって…
かっこいいし…かわいいし…｣

浦｢……！｣

やめて、
って言いたくなるけど、
言いたくならない…(どっちだよ)

彼女の顔は真っ赤だけれど、おそらくそれは俺も同じであろう。

浦｢学校って言った？まさか…高校生？｣

ちょっと照れ隠しのつもりだ。

｢うらたさん今身長のことバカにしましたよね。｣

浦｢いや…ダンジテシテマセン｣

ﾄﾞﾝｶﾞﾗｶﾞｯｼｬｰﾝ(いい感じの空気が砕け散る効果音)

なんということでしょう。
バレバレの嘘をついてしまった。
目が泳いじゃう癖があるからうらたの嘘は嘘にあらず、なんて言われたこともある。

あの赤髪に。

｢嘘つくの下手ですね。まあ慣れてるからいいんですけど。｣

浦｢それは俺も共感できる。今まで何人の人にチビって言われてきたか…｣

｢わかりみが深すぎです…｣

低身長同士謎の意思疎通を交わす。

浦｢あ、どうせ同じ学校なら、また会うよね。名前は？｣

｢…｣

黙ってしまった。
聞いちゃいけない質問だったか！？
いやでも名前聞くって変か！？

そんな彼女が重い口を開いたのは俺が謝罪の言葉を口にしようとした時だった。

｢えっと、御崎Aって言います。｣

浦｢御崎Aちゃんか…｣

ここであることに気づく。

浦｢はぁ！？え？いや、でも…違うか…｣

御崎って、あの御崎A！？