母に似た貴方は【鬼滅の刃】

第三十七話_逢い引き(五) ページ38

善逸side




……コイツ、鬼だ




見た目は人間で、音は小さいけど……




小さい音の中に、今までの鬼とは比べものにならないほど、禍々しい音がする




もしかして、上弦？




前戦った上弦の陸よりも、なんか……強い気がする




なんでAさんは鬼と一緒にいるんだ？Aさんはコイツに騙されているのか？




どうしよう、炭治郎たちに伝えないと




Aさんが無事だったことはもちろんだけど、鬼と一緒にいたって




このままだとAさんが危ないって




？「聞いてる？おーい」


『ぅ、わ！』


？「あ、ごめんごめん、びっくりさせちゃったね！」




なんだコイツ…ニヤニヤと笑って




＿＿＿＿！！まって、今、俺…隊服だ




鬼なら、俺が鬼殺隊って、わかってるはずだ




どうしよう、俺、ここで死ぬかもしれない




Aさんを、守れないで…




A「孝彦さん、彼は私の知り合いです。あまりからかわないであげてくださいね」




孝彦、さん…？




Aさんの恋人？確かにいてもおかしくないけど…




なんでよりによって、鬼なんだ




Aさんは騙されてる、この鬼に……




A「善逸君、会えたのは嬉しいんだけど、私たちもう行かなきゃ、またね」


『えっ、あ、はい……』


孝彦？「もう行くのかい？」


A「ええ、じゃあ元気でね」


『あ、待って……行っちゃった……』




あの孝彦とかいう男、沢山買い物袋を持ってた




やっぱり恋人なの？




Aさんが生きてた喜び




Aさんに恋人がいたと知って複雑な気持ち




そして……Aさんが鬼に騙されてる、これは、、




…！！まてよ、今Aさんたちを二人っきりにしたら、Aさんが危ないじゃないか、早く追いかけないと！！





.





『ハア、ハァ……』




い、いない……




沢山走ったし、チュン太郎にも探してもらったけど、見つからなかった




鬼の音はもうしないし、血の匂いとか、俺がわかる範囲では何もしない




…大丈夫、だったのかな




そういえば、炭治郎が初めて鬼舞辻無惨に会った時、人間の家族がいたと言っていた




あの鬼もそんな感じなのか？




Aさんを喰わないなら、まだいいけど……このままだとAさんが確実に危ない




急いで炭治郎たちに知らせないと






俺は禰豆子ちゃんにあげるはずだったみたらし団子を店の中に置きっぱにしたまま、走り出した






＿＿＿＿＿＿＿

もはや逢引要素ないぞ

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