伝えた言葉と言えなかった想い【約束のネバーランド】

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Ray side_



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夜、布団に入っても目が冴えるばかりで眠れそうもない





さっき、"決めた" と言った彼女の瞳はその言葉(セリフ)とは反対に不安そうに揺れていて


説得力なんてまるでなかった





本当は行きたくないと思っているのが痛いほど伝わってくるのに


何も言い返すことができない


なんて返せばいいのかもわからない








どうにか、


彼女を逝かせない方法は無いのだろうかと考えるけれど



冷静になればなるほど突きつけられる"不可能"な現実






なぜなら、



まだノーマンやエマ達に真実すら伝えていない段階で


発信器だってまだ材料が揃っていないから取り出すか切り落とすしかない


中のことは大方分かっているが、外については下見すらしていないから何も分からない







彼女が言ったように、

こんな状態であと4日以内に脱獄だなんて






"無理"なのだ





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ふと横を向けばこちらに背を向けて寝ている彼女が見える








ﾚｲ「………A…。」






ただ、


なんとなく呼びたくなって


小さな声で彼女の名を呟いた





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その小さな背中を見ていると、




守ってやれない自分が悔しくて、


守られている自分に腹がたつ




彼女だけは、どうしても手放したくないのに。




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