憧れる少年、後の… 3 ページ40
全力で戦った。でも、点差は大きくて縮まらなかった。
「負けたな。」
「負けた…。」
ナッシュさんに憧れる親友と落ち込んでいた。
ロサンゼルスを照らす街のネオンが今だけ眩しく感じた。
「次は、負けない…！」
「おう！強くなるぞ！」
「じゃ、反省会は終わりな。」
「…え？」
後ろから聞こえた声で振り返る。
そこには2台のバイク。各々に寄りかかってこっちを見る『２強』がいた。
「こんな時間まで何やってんだ。家族が探してる。送ってやるから来い。」
.
400ccバイクに乗りながら、俺は羅一さんに聞いた。
「なんで皆さんは強いんですか？」
「強く見えるのか？」
「はい。」
「…俺達は強くない。特に俺は、アイツらに支えられてばっかりだ。」
冷える夜のＬＡ市内。サイズの合わない大きな黒コートを着て、羅一さんの後ろに乗る俺は青いYシャツを着た背中を見つめる。
「俺にも超えたい人間がいる。だが──ソイツを超えるのは、一生かかっても無理だろう。
近いのに遠い。遠いのに近い。
超えるのに必要な知識も経験も、大量。なのに、時間は限られてる。
だから俺は弱い部分をアイツらに支えてもらってる。」
藍色の長い襟足が、風に靡きながら静かに舞う。
「今思うと悔しいが、『友の存在は貴重』と言ったあの男の言葉は正しかったな。
ビル、お前は強くなれる。今日の大会、お前のチームは誰1人として最後まで諦めなった。」
「でも負けた。」
「俺だってあの男に毎日負けてる。
…負けは悪いことか？」
「…悪く、ない。でも悔しいよ。」
「素直でいい。屁理屈吐くよりかはまだマシだ。その気持ちを偽るな。避けるな。
───目標があるなら、それが一番の近道になる。」
「近道…。」
「俺は避けた。自分の現実と重責から逃げて、最後には受け入れた。…遠回りしたしその分、倍に苦しんだ。」
カフェの前に着いた途端、中から飛び出してきた家族に痛いくらい抱きしめられる。
「目を逸らすなよ。
誰かが苦しんでたら受け止めてやれ。
お前が辛かったら受け止めてもらえ。」
.
数年後、3代目Jabberwockのキャプテンが誕生する。3代目は親友と人に恵まれた人物であった。
理由は、その器と包容力。
そして───誰よりも初代を敬愛していた彼の人柄ゆえ…だったという。
.
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レイ - キセキとの試合、とても楽しみにしています！ (2018年4月4日 23時) (
レス) id: ee071c10a8 (このIDを非表示/違反報告)
ナチ - いっぱい更新してある〜♪ありがとうございます♪ (2017年11月7日 23時) (レス) id: 1fe5fa25a0 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - キセキとの試合待ってました！楽しみにしています！更新頑張ってください！ (2017年11月7日 0時) (レス) id: 7f91eabc36 (このIDを非表示/違反報告)
イクト(プロフ) - 続編で遂にEXTRA GAME編になります！火神はもちろんJabberwock側です。キセキの世代側には氷室を入れる予定。弟の要望で試合前の『黒子乗り込み事件』を羅一らしく変化させるつもりです。楽しみにしてて下さい。(白目) (2017年11月3日 0時) (レス) id: a5c85148ff (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - キセキの世代との試合は、いつぐらい出しますか？火神は、キセキの世代のチームに入るんですか？ (2017年11月1日 18時) (レス) id: 3f08d45607 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イクト
| 作成日時：2017年9月17日 1時
