164 GAME ページ27
「…帰ってきたぜ、アメリカ！！」
LA空港の出入口から荷物を肩に掛けて外に出た火神を、迎え係の二つの声が呼び止めた。
「久しぶりだな。」
「ンな所で叫ぶなってーの。」
「虹村！灰崎！」
駆け寄る火神を他所に、灰崎は欠伸をしてから後ろの車を親指で示す。
「車…？まさか運転してきたのか！？」
「俺が免許取った。コレは記念に羅一からプレゼントされたんだよ。」
プレゼントの車だが、恐れ多くも高級車を用意されそうだったから「市販のやつにしてくれ」と頼み込んだという。
虹村、それは正解だ。
何処ぞの歌詞にある行為を過去に行ったお前でも、その判断は正解だ。
高校生が高級車運転？──どんな冗談だ。
どっちにしたって『恐ろしい』と断言出来るが。
乾いた3人の笑い声がその場に虚しく消える。
「オラ、行くぞ。」
「へーへー。あ、火神助手席乗れ。」
「オメーが乗れ！正直言うと事故っても俺が無事であってほしいから！」
「おい。お前ら、俺が事故起こすと思うか？あぁ？」
「「……。」」
是にも非にも言葉を返さない2人に痺れを切らしたのか、虹村は後ろの座席に2人を押し込む。
「何すんだ！？」「おい！」と言う声を無視して発信する車。
ハンドルを握る虹村。ミラー越しに後ろへ、それはそれは悪い笑顔を見せた。
「事故は嫌だからな。ちょっと練習するか。悪ぃが付き合え。」
「う”あ”あ”あ”ぁぁぁァァァ”ァ”ｯ！！」
「ぎゃあ”あ”あぁぁぁァァァ”ァ”ｯ！！」
街中で披露されるドリフトやスピン。「お前ホントに免許取りたて？」と疑いたくなる様な高テクニック。
貴重な体験だろうが、シートベルトをしていない2人には地獄の時間だったに違いない。しかも警察は見ぬ振り。
この数時間後、生還したK氏は語る。
「日本の警察はアメリカより遥かに優秀だ」と。
.
【作者より】
今作をお読み頂きありがとうございます。コメント欄にありました、『名前固定』についてですが。
実は、最初の設定で羅一の弟がマネジャで出てくる予定でした。書いているうちに内容に合わないのでボツにしたんです。
久下(ひさか)という名前。家族4人で一文字ずつ取ると
『天下統一』
だったのです。
名前固定に不満を持っていた読者の皆さんには申し訳ないことをしました。
という訳で、番外編↓
.
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レイ - キセキとの試合、とても楽しみにしています！ (2018年4月4日 23時) (
レス) id: ee071c10a8 (このIDを非表示/違反報告)
ナチ - いっぱい更新してある〜♪ありがとうございます♪ (2017年11月7日 23時) (レス) id: 1fe5fa25a0 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - キセキとの試合待ってました！楽しみにしています！更新頑張ってください！ (2017年11月7日 0時) (レス) id: 7f91eabc36 (このIDを非表示/違反報告)
イクト(プロフ) - 続編で遂にEXTRA GAME編になります！火神はもちろんJabberwock側です。キセキの世代側には氷室を入れる予定。弟の要望で試合前の『黒子乗り込み事件』を羅一らしく変化させるつもりです。楽しみにしてて下さい。(白目) (2017年11月3日 0時) (レス) id: a5c85148ff (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - キセキの世代との試合は、いつぐらい出しますか？火神は、キセキの世代のチームに入るんですか？ (2017年11月1日 18時) (レス) id: 3f08d45607 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イクト
| 作成日時：2017年9月17日 1時
