【黒バス】藍色のバスケ〔C〕【男主】 (ページ29)

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「…取り敢えずストバス行くか。」

午後2時に屋敷を出て道を歩く。

五人揃ってストバスに行くと…

「ら、羅一ざぁん…ｯ！」

「う”あ”ぁ”……ｯ！」

何故かボロボロになっている後輩たちの姿。

「おい。お前ら何があった。」

駆け寄って訊くとボロボロの姿で一生懸命説明をする後輩。

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「ここか。」

「だな。」

五人が立っているのは二つ隣の地区の廃ビル。
アメリカン暴走族が根城にしている場所だ。

不良の派生みたいなものでちょくちょく地元の地区にちょっかいを出してきた前科持ち。
そいつらが今回大々的に喧嘩を売ってきたのだ。

「ぶっ潰ーす。」

灰崎の悪い笑みとともに死刑宣告が告げられる。

静かに足を踏み入れた五人によって、数分後──そこは地獄と化した。

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「す、すみませんでし…。」

「あ”？聞こえねぇーなぁ？」

壁に追い詰められた暴走族の長に、虹村が額に青筋を走らせて顔面ウォッシュを決める。

お前空手習ってたんだろ？何で格闘技になってんの？え？

という他メンバーの声は聞こえない。

「で、出来心だった……！」

「出来心だっただぁ？んな事でアイツらボロボロにしたのかよ。え？」

「ヒィィィイイｯ！」

「おい、羅一どうすんだコレ。」

幹部室と思われる部屋の上座にあった一人掛けのソファーで、長い足を組んで座る藍色の無法者に声を掛ける。

「……骨の1、2本折っておけ。幹部全員な。」

「りょーかい。」

そう言った羅一の言葉によって、腕や足を折られた幹部の悲鳴が部屋に響く。

羅一は一人、無表情でソファーから立ち上がった。

わかる人間には分かる。

羅一が無表情で口数が少ないのは怒り狂っている証拠だと。

痛みに悶える暴走族の長の身体を仰向けにしたと思うと、その顎に片足を置いて靴の爪先を口の中に突っ込んだ。

少し力を入れれば簡単に顎が外れる。スラリとした美脚で行われる顎外し。
激痛に脅える長に、羅一の美脚を拝む余裕など無かった。

黒のスラックスに包まれたその脚が、悪魔の足に見える。
そんな状態で、羅一が口を開いた。

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