【黒バス】藍色のバスケ〔C〕【男主】 (ページ24)

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「藍道寺様ぁ！」

「踊ってください！」

「私がお相手をするの！」

「このドレスなら藍道寺様の相手ににピッタリですわ！」

「そんな流行遅れ！最新のこっちの方がいいに決まってるの！」

「どっちも同じだわ！」

「藍道寺様の隣は控えめな女が一番よ！」

「控えめな女？そんなので気を引こうなんて子供ねぇ！」

鬼の修羅場だ。

それ以外の言葉が見つからない。
羅一周りには美女・美少女が包囲網を張っている。更にフワフワしたドレスでぎゅうぎゅうの逃げ道が全く無い状態。

「(……まだ俺の方がマシか。)」

羅一から来る助けを求める視線を心の中で謝りながら無視した。

誰だって自分の身が最優先である。ナッシュは正しい判断をした。

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「(……死ぬ。ドレスで圧死、ギラギラした目の女に強烈な香水の入り混じった香り。最悪だ。

……ナッシュ、後で覚えとけよ。)」

会場にいる人間は全員祖母の声掛けで是非、と世界中から集まった者達である。

恐ろしくも美しく整った美形の羅一の一挙一動に全員が釘付け状態。

「はっはっはｯ！苦しゅうない！！」

「ミコト様！」

「女王様！」

「鞭で打って下さい！」

いや、年配は少し違うようだ。

真紅のドレスを身に纏った祖母は70を過ぎているにも関わらず、その美貌で同年代を(現実的に)跪かせている。

「頭が高いぞ！」

パシンｯという音で何人かが歓喜の声を上げた。
祖母ミコトの護身武器は鞭だったりする。拷問でもする気なのだろうか。

『女王』すらも霞むレベルの強者。

『女帝』の名を冠する眼を持つ女だ。
社交界の『女帝』だ。その息子は『天帝』。

……──なら孫は？

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