【黒バス】藍色のバスケ〔C〕【男主】 (ページ22)

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「テツヤに会ったのか！？」

アメリカに帰国してすぐ、帝光組に『幻の六人目(シックスマン)』を知ってるか。と聞いて返ってきたのはその返答だった。

やっぱり知ってやがった。と内心文句を吐いた羅一は二人に詰め寄る。

「何で言わなかった。あんな面白い奴初めてだったぞ。」

「悪ぃ…。」

「すっかり忘れてたんだって。」

二人同時に返された返事を聞いて、自室の黒革ソファーに身を沈める。
興味深そうに聞いてきたナッシュに自分が見てきたことを伝えた。

「どんな奴だ？」

「ヒョロい。」

「ヒョロいだァ！？」

チームのキーマンと言える六人目だからと期待していたのか、羅一の感想にシルバーが声を上げた。

「どれくらい強い？」

「いや、パス以外はめっきり。」

「冗談だろ！？」

質問は続く。

「…身体能力(フィジカル)。」

「数値にそれらしいものは全くなかった。強いて言えば、影が薄いらしいな。」

遂に黙ってしまった二人を他所に、帝光組が話し出す。

「そーだな。目立たないタイプ？一見すげぇ弱そうに見えて頑固だったなぁ、テツヤは。」

「試合になると神出鬼没。影の薄さが異常現象を創り出す。
相手からすれば狐につままれてるような感覚だな。最初見た時はマジでビビった。」

「おい──ちょっと待て。」

「「「？」」」

ナッシュがはたと何かに気付いて話にストップをかける。
とんでもないようなモノを見る目で羅一へと詰め寄った。

「おい、『影が薄いらしい』って何だ？らしいって。
コイツらの話じゃ、意図的に影薄くしてる野郎だ。それをお前は普通に見つけられたと？

馬鹿言え。」

「普通に見つけた。肉眼で。」

「」

「ナッシュ！息しろ！息ｯ！」

慌てて灰崎がナッシュを揺さぶる。
問題発言をした羅一は、変なところで出る母譲りの天然で状況が分かっていない。

それを虹村がゆっくり、じっくりと説明すること10分。

「納得。」

「最初から分かってくれたらンな時間かけずに済んだんだっての…。」

ため息をつく虹村を見て思い出したように羅一がまた問題発言をした。

「もしかしたらその黒子…だったか。

大我と同じ誠凛に進学するかもしれねぇ。」

言った瞬間、これ以上の発言はやめてくれ。と4人に言われた羅一は一言。

「解せぬ。」

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