【黒バス】藍色のバスケ〔C〕【男主】 (ページ1)

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「信じらんねぇ…本当にガキか？」

「Jabberwockはガキだと思わねぇほうがいいぞ。」

ざわざわと途切れることなく歓声が上がるコートの外。
歓声は止むことなく会場を盛り上げる。

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「……ッチ！」

「おっと…。」

フェイクを入れて抜き去ろうとする相手から離れず、ピタリとマークする灰崎。
相手はインサイドを攻めようとしても攻めきれない。

「なら、これだ！」

「！」

前に進もうとしていた相手が素早く後ろに下がる。突然の事で反応に遅れた灰崎が食らいつくように前に出るが、既に相手はシュートを放っていた。

「そこら辺のやつよりかは上手ぇな。」

ぼそりとナッシュが呟いた。

重心を後に置いたまま足を縦に大きく開き、フェイクを入れた後に前足を引っ込めて放たれる、相手から距離を稼いだシュート。

一般的に不可侵のシュート(バリアジャンパー)と呼ばれるそれは高い技術を要するシュート。
ブレること無くネットを揺らしたシュートによって相手の実力が半端ではないことが分かる。

それを目の前で見た灰崎は悔しがるどころか、愉快そうに唇を舌で舐めた。

「…いい技じゃねーか。」

──…その技、俺が貰ってやる。

「虹村！よこせ！」

「さん付けしろｯ！」

文句を言いながらもドライブで運んでいたボールを灰崎に渡す。
受け取った本人はギラギラとした闘志を隠すことなく瞳に宿した。

「チームのSG任されてるからな。やられっぱなしは俺のプライドが許さねーんだ。」

「外側固めろ！」

マッチアップしている相手が掛けた声に相手の仲間が反応してその通りに動く。
対するJabberwockは虹村、羅一がインサイドを撹乱させる様に動いた。

「やめだ！インサイドの2人を抑えろ！」

「ゴチャゴチャうるせーんだよ。」

マッチアップしているのはさっき自分の前でその技を見せた相手。
なら丁度いい。と言わんばかりにボールをゴールに持っていこうとする灰崎に相手はしぶとく付いてくる。

「ゴールに行かせるな！」

「……なら遠のけば問題ねーよな？」

「……なｯ。」

素早い動作で始まったシュートモーションに相手が目を見開く。
ニヤついた笑みを隠さずに浮かべて放たれたシュートに観衆からも驚愕の声が上がった。

「この技はもう、俺のもんだ。」

放たれたのは不可侵のシュートだった。

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