期限付きの恋はじめました【Hokuto.M】 (ページ13)

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『おにーちゃん、行ってくるねーー』

玄関から部屋に向かって大きな声でそう言って家を出ようとすると、｢ちょっと待ってどこ行くの！｣ってドタバタしながら走ってきた

『デートに行ってくるって昨日も言ったじゃん〜』

大我｢デートって誰と？｣

『松村さん以外誰がいるの。もう、急いでるから行くね！』

付き合って30日、ようやく予定が合ってデートをする

突然付き合って、この1ヶ月もマメに会ったり連絡を取っていたけどお兄ちゃんにとっては逆にそれが心配みたい

でもまぁ、あんなに人と関わるのを避けてきたのにいきなりこの状況だから心配するのも無理もないよね

大我｢A、帰り迎えに行くから連絡して｣

『松村さんに送ってもらうから大丈夫だよ』

大我｢そーか、わかった。行ってらっしゃい。｣

『行ってきます』

兄の寂しそうな顔はまるで子犬みたいで、置いていくのを少し躊躇いそうになってしまったけど時間もあまりないし、早く松村さんの所へ行かなければならない

ちょっと強引にドアを閉めて集合場所へ急いだ

『松村さん、！』

北斗｢こんにちは｣

『こんにちは…』

スーツ姿じゃない松村さんを初めて見て驚いた

だって、だって…

『私服、独特ですね…(笑)』

派手めな色のTシャツに、こんな柄の生地どこに売ってるんだって感じのワイドパンツに伊達メガネって、独特すぎてしょ！！

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