期限付きの恋はじめました【Hokuto.M】 (ページ10)

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『松村さん、？』

北斗｢お、当たり｣

久しぶりって小さく手を上げる松村さん

それにしてもなんでこんな所にいるんだろう

『えっとそれで…』

北斗｢あー、仕事が早く終わってさ。フロントの人に聞いたらAさん呼んでくれるって言うから待ってたんだ。｣

もしかして田中くん、この事を知って早上がりにさせてくれたのかな。私に来客なんてお兄ちゃん以外来たことないし。

どこまで良い人なんだろう。チャラいけど。

北斗｢そんなに荷物抱えてるってことはもう上がり？｣

『うん、早く上がれたんだ。』

北斗｢そっか、お疲れ｣

シーン…

なんだこれ、何か話した方がいいの？
いや、松村さんの方から私を訪ねて来たんだからなんか要件があるはずだよね

『それで、どういったご要件で？』

北斗｢要件？ないけど｣

『え、じゃあどうして…』

北斗｢付き合ってるんだから、たまには会った方がいいじゃん。だってさ…｣

“俺らは他の人よりも時間短いんだし。”

確かに時間が短い

でもだからってその分多く会ったりする必要が私には分からない

だって、だって、

会えば会うほど別れが辛くなるものでしょ？

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