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この空気がとてつもなく嫌だ。私が招いたことなのに。
向かい側には、橘先生をはじめ、白石先生、灰谷先生、雪村さん、そして…彼もいる。
その私達を挟むように、調査委員会の人達。
「問題は、マスコミが着陸失敗のせいで患者が死んだかの様に報じていることです。本当に因果関係はなかったと言い切れるんですか？」
「モニターを通して見た限り、ヘリ到着時、すでに患者は手の施しようがない状態でした。」
「そもそも、ドクターヘリの最大の目的は医師の現場への派遣と患者の治療開始の時間短縮です。それは、今回もしっかりと果たされていました。」
「つまり…」
「患者の死亡とヘリの着陸失敗に因果関係がないと言い切れます。」
「問題はヘリの運行そのものだったんですね。」
「実際、着陸時はどのような状況でしたか？」
「当日は…夏のわりに湿度の低い日で、ダウンウォッシュで砂埃が舞って…。」
「ダウンウォッシュ？」
「ヘリで生じる下向きの強い風のことです。」
「それで、視界不良に陥って、方向感覚と高度感覚を失いました。気づいたときには、木にメインローターを接触させていました。」
「機長である自分の責任です。」
違う。違うよ、早川さん。
「患者が皆重症だったんですよね。…焦りがあったんじゃありませんか？」
「そうですね。聞けば必ず助けたくなって焦ると思います。ですから私は患者情報に関する無線は聞かないことにしています。」
「では操縦時の環境は、いつもと変わらなかったんですね。」
「……はい。」
「なのに、…木に接触した。」
「……僕のせいです。」
「『！？』」
「あなた…灰谷先生ですね、フェローの。」
「…はい」
「説明、していただけますか？」
「……あの。」
「私がご説明します。」
「白石先生？」
「搭乗していた医師が、着陸を急ぐよう、機長に言いました。」
「マニュアルによると…医師が運行に関して指示を出すことは禁止になっていますね。」
「…はい。」
「指導をちゃんとしてたんですか？」
「ドクターヘリは、命ある患者の元へ飛んでいく。助けたいと焦りが出て当然です。だが、焦りは事故を招きかねない。だからこそ、機長は患者情報をあえて聞かないように消防からの無線を切り、規則でも！医師が運行に口出しすることを禁じています。」
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みゅーちゃん(プロフ) - 凄く続きが気になります。更新待ってますね。応援しています。 (2018年3月8日 16時) (
レス) id: 0dd245588f (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - この作品とても面白いし、感動しましたのでこれからもどんどん更新頑張ってください！m(__)mq(^-^q) (2018年2月10日 18時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
AYAKO(プロフ) - 初めまして。今日久々に読み返していたら更新の通知が来てビックリしました！！このお話、大好きです！！色々とお忙しいとは思いますが、無理のない程度に更新続けて下さいね！！楽しみにしています！！ (2017年12月13日 22時) (レス) id: 4c9fd0eac9 (このIDを非表示/違反報告)
star☆ - 更新頑張って下さい！ (2017年11月22日 19時) (レス) id: f6fbc80bf7 (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - 続きをまた、読みたいので、更新頑張って！！fight (2017年10月11日 21時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かりん | 作成日時：2017年9月28日 22時
