003 ページ18
「すごかったよね。私達もあんな手術ができるようになるかなあ。」
「なる前に僕はクビになっているかも。」
「別にあそこまでならなくてもよくない？医者が全員、名医じゃなくてもいいだろう。」
先ほど、ヘリで搬送されてきた男の子の手術に入ったフェロー3人が喋りにきている。全く性格が違う人達だけど、ずっと一緒にいるのは同期だからだろう。
「あ、Aさんは知ってる？脳外科の新海先生。」
『名前だけは…。確か藍沢先生とライバルだとか。あ、何か用ですか？フェローの先生達は、随分暇なんですね。』
「用がなかったらきちゃダメなの！？」
そう言いながらもきゃっきゃと話す先生達が羨ましい。同期とか、同じ仲間とか。私も随分前そういう時代があった。
名取先生が言ってることは合ってるような気がする。誰もが誰も名医である必要はないし、名医になるために医者になる人は昔の藍沢先生だったような。
********************
『お疲れ様です。今日のフライトの前に何かあったんですか？藍沢先生が乗っていたので…。』
「あ、A知らない？」
日没後、救急救命部医局に入ると緋山先生がデスクに座っていた。
「橘先生の息子さんね、ここに入院しているの。拡張型心筋症。つまり心臓移植が必要。今日は胃炎になって吐血した。」
「お疲れ〜。」
橘先生が入ってくる。
「どうした、どうした？2人とも辛気臭い顔して。あ、A。今日のフライト、びっくりしただろ？でも愛しの藍沢でよかったんじゃない？」
『ちょっと、橘先生までやめて下さい。』
笑いながら言っているけど目が笑っていない。
『いえ…あの息子さんのこと。』
「あ、聞いた？そうなんだよ…。」
「…三井先生、大丈夫ですか？」
三井先生がとにかく心配だ。ずっとつきっきりらしい。
「大丈夫だよ。知ってだるだろ？あの三井環奈だぞ。…なんてね。」
その時、緋山先生のPHSが鳴る。
2人は目を合わせた後、急いで医局を出て行った。
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みゅーちゃん(プロフ) - 凄く続きが気になります。更新待ってますね。応援しています。 (2018年3月8日 16時) (
レス) id: 0dd245588f (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - この作品とても面白いし、感動しましたのでこれからもどんどん更新頑張ってください！m(__)mq(^-^q) (2018年2月10日 18時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
AYAKO(プロフ) - 初めまして。今日久々に読み返していたら更新の通知が来てビックリしました！！このお話、大好きです！！色々とお忙しいとは思いますが、無理のない程度に更新続けて下さいね！！楽しみにしています！！ (2017年12月13日 22時) (レス) id: 4c9fd0eac9 (このIDを非表示/違反報告)
star☆ - 更新頑張って下さい！ (2017年11月22日 19時) (レス) id: f6fbc80bf7 (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - 続きをまた、読みたいので、更新頑張って！！fight (2017年10月11日 21時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かりん | 作成日時：2017年9月28日 22時
