片桐智司 ページ3
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｢おいA、これどうした。｣
私の腕を素早く掴んだ智司は、私の腕にある手の跡をみて顔を顰めた。
『あー、ちょっと絡まれちゃって…』
実は私が智司の恋人だと知っているツッパリに絡まれて、腕を強く掴まれたために半分アザのようになってしまったのだ。
そのツッパリは喧嘩の強い智司をどうにか倒そうと、女である私を人質にしようとしていたらしい。その卑怯な手口に腹が立った私は、そのカバンを相手の顔面に思いっきりぶつけてからすぐに逃走した。
｢どこのどいつだ。｣
短く言う智司にクスッと笑みが零れる。
怒ると口数が減って言葉が短くなるのは智司の癖みたいなもので、私のために怒ってくれたのだと思うと不謹慎ながらも嬉しかった。
笑った私を見た智司は私の頬に手を伸ばした。
｢何笑ってんだ｣
『いひゃい』
ムニッと掴まれた頬
思わず恨みがましく智司の顔を見つめる。
｢誰にやられた？｣
『いひゃい、さとし。て、はなしてー』
ポカポカと智司の胸を殴ると、ようやく頬から手を離してくれた。
しかし、次の瞬間手を離した代わりと言わんばかりにギュッと背中に手を回され、抱き寄せられた。急に縮まった距離にドキマギしながら智司の顔を見上げる。
『どうせどっかの不良に俺の女だからって理由で絡まれたんだろ。』
真っ直ぐ目を見て告げられた言葉に思わず肩が揺れる。
やっぱり智司に隠し事は出来なかったか…。
『実はね…』
観念して事情を素直に話すとますます私を抱きしめる腕の力が強くなった。
『智司、ちょっと痛いよ』
｢すまん｣
『いいよ、智司に抱きしめられると嬉しいし。』
｢…俺もAを抱きしめると落ち着く。ついさっきまでAに怪我させた奴をどうしようかずっと考えてたのにな。｣
さっきまでの不機嫌そうだった顔と打って変わって、今度は少し目尻を下げて笑う智司の顔に目が釘付けになる。
正直さっきまではあの不良たちに絡まれたことが怖かったし、やり返せないのが悔しかったし腹立たしかった。でも智司に抱きしめられて笑顔を見たらそんなものがどうでも良くなるくらい嬉しくて幸せな気分になった。
｢これからは何があっても俺がお前を守るから。｣
私の頭を優しく撫でる大きな手の感覚が心地よくてそっと目を閉じた。
───二人の影が重なるまで、あと3秒。
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pico(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» リクエスト了解致しました！少々お時間下さい。 (2019年1月1日 22時) (
レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - リクで夢主と片桐が相良様を騙してるのが見たいです(騙された大賞みたいな感じで) (2019年1月1日 21時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
pico(プロフ) - 水空色さん» 了解致しました！両方書かせていただきますね!!期待せずにお待ちください！ (2018年12月28日 18時) (レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
水空色(プロフ) - picoさん» はい！！忙しければ片方で大丈夫です！ (2018年12月28日 15時) (レス) id: c0998fa5ff (このIDを非表示/違反報告)
pico(プロフ) - 水空色さん» リクエストありがとうございますー！それは片桐さんのお話と相良さんのお話をそれぞれ1話ずつ、ということでいいんでしょうか…？ (2018年12月28日 13時) (レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pico | 作成日時：2018年11月20日 23時
