相良猛 リクエスト ページ14
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｢おい｣
『ﾋｬｯ！』
｢なんだよﾋｬｯて｣
笑いながらほら行くぞと歩き出した彼のあとを追う。
学校帰り、毎日家まで送ってくれる彼…もとい相良くん。私が彼に送られるようになってから、もはやこれが日常だと認識するくらいには時間が過ぎた。きっかけは確か、ありきたりな小説みたいに怪我をしていた彼を、放っておけなくて手当をしたことだったと思う。
初めて相良くんと一緒に帰った日、あの時は手当のお礼だと言われて喫茶店に連れて行かれた。嫌々ながらもついて行って、レモンケーキを奢ってもらったと思う。とても甘酸っぱかった記憶がある。その翌日も何故か帰り道に待ち伏せしていた彼と一緒に帰った。翌々日も、その次の日も。
『ねぇ、相良くん』
｢なんだよ｣
『相良くんはなんでこんなに優しくしてくれるの？』
｢あ？この前も言っただろーが。俺がお前に惚れてるからだよ｣
『…私、惚れたとか、恋とか愛とか分かんない。分からないから苦手なの。』
だからいい返事は返せないと思う。言葉の裏にそんな意味を込めていえば、私の前を歩いていた彼は立ち止まってため息をついた
｢お前に惚れた時から分かってんだよそんなことは。だから、｣
あー、とかうーとか言って何やら言いあぐねている相良くんをじっと見ていると、パッと目が合った
｢…だから、俺がお前にどれだけ惚れてるかってのをこれからたっぷり教えてやるよ｣
彼が自信満々な顔をして私の頭をぽんぽんと撫でながらそんな事を言うもんだから、つい笑ってしまった
｢笑ってんじゃねーよ｣
『あはは、ごめんごめん。ちょっと意外で』
｢こんなこと言うのは俺の柄じゃねぇんだよ｣
ったく、かっこつかねぇな。
拗ねたような口ぶりで言う彼の耳が少し赤いのは気のせいだということにしておこう。
いつもさりげなく私に歩道側を歩かせるのも、私が不良に絡まれる前にガン飛ばして追い払ってるのも、それを私に気付かれないようにしているのも、全部私の為を思ってのことだと思うと胸の奥に甘酸っぱいものが広がる気がした。
この先もずっと相良くんと一緒に居れば、いつか私にも愛や恋というものが分かるのだろうか。
未来のことは全く分からないけれど、ひとつだけ確かなことがある。
…それは、相良くんと一緒に帰る時間は案外楽しいってことだ。
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pico(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» リクエスト了解致しました！少々お時間下さい。 (2019年1月1日 22時) (
レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - リクで夢主と片桐が相良様を騙してるのが見たいです(騙された大賞みたいな感じで) (2019年1月1日 21時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
pico(プロフ) - 水空色さん» 了解致しました！両方書かせていただきますね!!期待せずにお待ちください！ (2018年12月28日 18時) (レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
水空色(プロフ) - picoさん» はい！！忙しければ片方で大丈夫です！ (2018年12月28日 15時) (レス) id: c0998fa5ff (このIDを非表示/違反報告)
pico(プロフ) - 水空色さん» リクエストありがとうございますー！それは片桐さんのお話と相良さんのお話をそれぞれ1話ずつ、ということでいいんでしょうか…？ (2018年12月28日 13時) (レス) id: 9523295b39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pico | 作成日時：2018年11月20日 23時
