・ ページ21
ヴォルフガングが撤退した後、傷口は塞がったものの目の前でたくさんの者達の命が奪われたショックからか眠り続けている千鶴を心配した紬と紫は一度屋敷へ帰ることにした。
「........」
【おい、少しは休め。】
あれからまる一日眠ったままの千鶴を心配した紬は千鶴の部屋から離れようとせずずっと座り手を握っていた。
それに痺れを切らした紫は紬へ声をかける
だが彼女はまるで紫の声が聞こえていないかのように無言で千鶴に目を向けた続けた
「....」
【おい！紬....っ........！】
肩を掴み現実へ戻そうとする、その時
千鶴に目を向けたままではあるがずっと噤んでいた口を開いた
「ねぇ紫？強さって何なのでしょうね...。」
【........】
「千鶴さんには偉そうなことを言ってしまったけれど、私も分からないの。」
紬の言わんとすることはわかる
どんなに強くなろうとも何故か大事な時に歯が立たず負け大切な人を傷つけてしまう
牛鬼の一件の時もそうだ
もっと早くに気づいていれば鬼太郎が憑依されることもあんなの大惨事になることもなかった
今回も一命は取り留めたものの千鶴を護れなかったことに変わりはない
【...はぁ、くだらん質問だな。】
「なっ！」
【これは独り言だと思って聞け。】
「？」
【妾も昔から大切なものに護られてばかりだった。それは弱く皆が強いからだと思っていた。だがそれは違う、】
【大切で愛しいから護ろうとするし命すらも惜しいと思わない。そういったものを皆は『強さ』...というのではないか？】
「！」
紫の言葉に目が覚めた気がした。
分かっていたはずなのに、ついついこういう状況下に立たされると忘れてしまいそうになる
「それは....(ヴォルフガングが言っていた『姉』とも何か関係が？....なんて、聞けません....ね...)」
【分かったら外に出てついでに童の所にでも行って頭を冷やしてこい。】
「....ふふふ、はいっ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
騎姫(プロフ) - どういう風に話が進むのかはお楽しみに（笑） (2019年3月12日 14時) (
レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - 騎姫さん、鈴鹿御前の末裔の紬さんの昔の好敵手のドラキュラ三世です・・鈴鹿御前の修行の最中にドラキュラ三世との勝負仲です、ドラキュラ三世はカミーラの弟様で九尾の姫の時と同じ設定でお願い致します！ (2019年3月12日 9時) (レス) id: dd5aa67050 (このIDを非表示/違反報告)
騎姫(プロフ) - 雪華さん» そうですね、三世さん？は出ませんね（笑） (2019年3月11日 13時) (レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
騎姫(プロフ) - ミリアさん» ふふふ、ミリアさんケーキ(コメントの)ありがとうございます！ (2019年3月11日 13時) (レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
騎姫(プロフ) - 雪華さん» 雪華さんありがとうございます！そうですね今後どうのように展開するのか...。そして千鶴の成長にもご期待下さい（笑） (2019年3月11日 13時) (レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：騎姫 | 作成日時：2019年3月11日 3時
