・ ページ8
鴉からねずみ男が見つかったと聞いた紬は急いで鬼太郎の家向かった。
「鬼太郎！ねずみさんが見つかったというのは本当ですか…!?」
乱雑に簾を開け、中に入れば目の前に生気でも抜かれたかのような顔をしたねずみ男の姿がそこにはあった。
皆で必死にずっと探していたねずみ男が見つかったことに安堵するも不穏な妖気を纏うのを感じねずみ男へと近づく。
「ねずみさん、失礼しますね…」
膝を曲げ、ねずみ男の服を取り背中を見ると…
「！」
(この傷は…っ)
この場所にいた皆がそれを見て驚いた。
ねずみ男の背中には無数の傷が痛々しく残っていたのだ。
「おじ様…この傷はもしや、」
「…間違いない。石妖の仕業じゃ！」
「石妖…？」
心当たりのない名が出てきたため、ねずみ男は首をかしげる。
「石切場に現れて男を誑かす妖怪じゃ。あん摩をされると眠りに落ち…そうなれば石妖のなすがまま！」
「そんな奴の為に結婚式費用を借金までして…！」
砂かけは呆れ気味に呟く。
「おまけに祝儀袋まで持って行かれる…！まぁ、考えてみればそんな事くらいで済めば儲け物じゃ…。」
子泣きが呑気に大笑いをし、それを隣で見ていた砂かけが溜息をもらす。
渋々砂かけは裾から財布を出し、ねずみ男に渡す。
「ほれ！利子くらいわしがカンパしてやる！シャキッとせい！！！」
ねずみ男は財布を受け取るも、いつもの様な陽気さはなく力尽きた表情のまま手に乗せられた財布を落としてしまう。
あの金にがめついねずみ男が財布を嬉しがらず落とすのを見た鬼太郎達は驚いた…
すると、そんなねずみ男を見かねた猫娘が近寄り頬に平手打ちを食らわせる。
「痛ぇぇっ！！何しやがる！？」
さすがのねずみ男もそれには反論する。
だが猫娘はそんなことお構いなしにねずみ男の胸倉を掴み上げ声を上げた。
「財産もないのに狙われたって事は、どうせまた景気の良い事でも言ったんでしょ！？自業自得だわ！！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 10人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サヤノ - 騎姫さん、大丈夫ですよ、鈴鹿御前さんには未知の妖怪事件や出会いと運命も色々ありますよ、頑張って進めて下さいませ！ (2019年2月5日 13時) (
レス) id: 41b29e3ed5 (このIDを非表示/違反報告)
騎姫(プロフ) - サヤノさん» なかなか話が進まず、すみません！一応元気にしています（笑）そうですね、早くそこまで行けるように頑張りたいと思います！ (2019年1月26日 14時) (レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - こんにちは、騎姫さん、お元気ですか？ 次回も楽しみにしてます、それともし鈴鹿御前と名前の無い画皮の場合は鈴鹿御前のヒロインが名前を与える儀式では銀嶺です・・お願いいたします！ (2019年1月26日 11時) (レス) id: dd5aa67050 (このIDを非表示/違反報告)
騎姫(プロフ) - サヤノさん» そうですね、早くこの話終わらせないと^^; (2019年1月11日 17時) (レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - いよいよ鬼太郎と鈴鹿御前VS石妖の決着です！ ヒロインさんは石妖さんの妖気にいち早く気づいたのは御前殿と昔の縁か好敵手かはとても気になります。 (2019年1月11日 17時) (レス) id: dd5aa67050 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：騎姫 | 作成日時：2018年11月24日 20時
