・ ページ9
帰宅後、紬は鬼太郎の家に来ていた。
まだ確信を得ているわけではない…
なので猫娘が先程、野菜を詰めた籠手の行方が気になってここへ来たのだが……
「………」
(やっぱり、あの野菜って…)
猫娘を見てもいつもの様にスマホをいじるだけ…
いつもと何ら変わった様子はない。
けれど猫娘でないのなら、あの籠に入った野菜達は一体何処に？
｢今日は、トウモロコシのヒゲで作ったトウモロコシ茶風呂にしてみました｣
鬼太郎はお湯を注ぎ、目玉おやじに湯加減などを聞く。
その言葉に反応するかと見るも、猫娘は何ら気にした様子が見られない。
やはり気の所為だったのだろうか…
そう考えていれば、猫娘はまなとメールのやり取りをしているのか何処か嬉しそうに薄く笑みをこぼす。
それを近くで見ていた紬もなんだか微笑ましくなりクスりと笑ってしまった。
「う〜ん香ばしいのぉ！」
「良かったですね、父さん。」
「あぁ。そうじゃ時に鬼太郎、今日は例の野菜が来ん様じゃのお…｣
「！｣
「…(あ。反応した…)」
猫娘はバッといきなり顔を上げ、反応する。
それを見逃さず見ていた紬は、意外と冷静に心の中で呟いく。
「そういえば……、一体何だったんでしょうねぇ。｣
「はてのぉ…｣
「きょ、今日は、お休みなだけでしょ！…そ、それとも……何か食べたい野菜でもあったわけ？｣
「そうだなあ…薩摩芋って気分だな｣
「薩摩芋……って、まだ早いんじゃ…！｣
「え？どうした？｣
「べ、別に！……紬は？｣
「えっ…ぁ、そうですね……西瓜……」
「西瓜……ぁ、それなら…(確か頃合いのがあったわよね。)」
「どうかされました？」
「！？…な、何でもない！！おやすみ！！｣
紬はあの畑に西瓜がある事を思い出し、わざと西瓜。…と、口にすればやはり猫娘は紬の思っていた通りの反応を見せた。
そして猫娘はそそくさと逃げる様に帰って行った。
これで確信する、あの野菜は間違えなく猫娘が育て持ってきていたのだと…
きっといつもの照れ隠しで鬼太郎と自分に本当の事を話せないのだろう。
(これは明日、もう一度猫ちゃんの居る所へ行かなくては…)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 13人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
騎姫(プロフ) - サヤノさん» さあ次回は逆五芒星の妖怪が出てきますね！覚えていますか？まなが手に何か文字が書かれた時、もう一人の『つむぎ』もそれを受けていました。それがどうなるのかはお楽しみです（笑） (2018年9月25日 18時) (
レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - 騎姫さん、今度は蒼真くんと大翔くんに会えた時は素直になれる時期でしたよね？ 逆五芒星の力で復活した妖怪と妖怪学校です！((( ；ﾟДﾟ))) (2018年9月25日 10時) (レス) id: dd5aa67050 (このIDを非表示/違反報告)
騎姫(プロフ) - サヤノさん» まさかの鈴鹿御前と面識があったカワウソ…昔今と同じ事をカワウソを退治しに来た鈴鹿御前にして酷く叱られた過去をお待ちます（笑）これからの話に乞うご期待（笑） (2018年9月21日 14時) (レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - 騎姫さん、こんにちは・・・やはりカワウソくんでしたか、本で読んだときにカワウソくんの好きなお魚のフナの匂いで変化解除します、 カワウソくんにはあるわけがあって淋しがっていました。 (2018年9月21日 13時) (レス) id: dd5aa67050 (このIDを非表示/違反報告)
騎姫(プロフ) - サヤノさん» 頑張って想像をふくらまかせて下さい！当たっているといいですね（笑） (2018年9月20日 2時) (レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：騎姫 | 作成日時：2018年8月30日 16時
