雨と屋上 ページ6
今日は雨...
雨は私たち人魚にとって恵みの雨…
でも今の私には
あの忌わしき過去を思い出す悲しい雨
「淡海…」
__止めてッ…私たちが何したっていうの!?
__淡海ッッ…いやぁあぁぁぁッッッッ!!!!!!
「…っ」
妹は人間達のことがとても好きだった
酷い人ばかりではない
それがあの子の口癖で…
その思いが報われたのか妹を心から愛する人間が現れた
そして程なくして彼女は人間として生きることを選び、その数年後待望の愛娘が誕生した…
正直あまり私はその事に納得して上げられていなかった、けれど妹が幸せなら…笑っていてくれるのなら姉として家族として祝福し見守るしかない
そう決め、たまに人間のフリをして妹の手伝いをしていた
これからもこの幸せな日々が永遠に続くものなのだとあの頃の私は疑いもしなかった
仲良くやっていた村の者達に人魚だとバレた途端、妹は災いをもたらすと罵られ挙句火炙りに合い処刑された
それを止めようとした妹の夫もまた同じように殺されたのだと後々知った
唯一生き残ったのは私と…ふたりの愛の結晶(赤子)だけ
私は妹の死を受け入れることが出来ず、己の力で村ごと海に沈めた罰として地獄流しになった際に赤子と引き離されその後、赤子がどうなったのかは分からない…
だが、あれからもう数え切れないほどの月日が経つ
さすがに半妖とはいえもう生きていないだろう…
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サヤノ - あのぉ、言いにくいのですが、波音さんに言わなければならない事があります、鈴鹿御前さんが石妖という女性妖怪と刃を交えました。 (2019年2月4日 9時) (レス) id: 41b29e3ed5 (このIDを非表示/違反報告)
騎姫(プロフ) - サヤノさん» ありがとうございます!この恋が叶うのか…それともほかの人魚立ちと同じように悲哀の道に進むのかでお楽しみに! (2018年7月20日 14時) (レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - 波音さんの物語はまさに人魚姫ポジションでしたよ! (2018年7月20日 9時) (レス) id: 8d2a1aa09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:騎姫 | 作成日時:2018年7月12日 17時