さよならには唇を... ページ36
「あー、そうなりますよね〜」
(ま、任務完了って連絡は入れたし...朝日が登ると共に自動的に私が関わったもの達の中から私の記憶は消える...)
(なら話しても別に構わないわね。)
「いいわ、全てを話す。」
「....」
波音はそう呟くとフェンスの所まで行きそこに座る
「ほら、何してんの?聞きたいんでしょ?ならこっち、来なさい。」
自分の隣の地面を軽く叩き優人を誘導する
それを見た優人は言う通りにそこへ行き座る
波音はここへ来た理由、そして自分が何者なのかを全て話した
「そう...だったんだ」
「てかあんた本当は薄々気づいてたでしょ...?」
「ぁー....まぁ、はははっ」
「けどまさか人魚だとは思わなかったなぁー」
「ねえ、なんで?」
波音はずっと疑問に思っていたことを優人に問いかける
「なんで、そんな平然と居られるの?怖く、ないわけ....?」
「あの妖怪はちょっと怖かったけど、キミのことは別に怖いって思わないかな。どちらかと言うと........その、、、」
歯切れの悪い言い方をしたかと思えば頬を赤らめ、そっぽを向かれてしまう
「な、なによー。そこまで言ったんならいいなさいよね...気になるじゃないの」
「............好き...だ、なっ....て」
「!」
「はぁ、?!///」
まさかこのタイミングで告白されるなんて思ってもみなかった
嫌われるのにはなれているが、自分の本性を知っているにもかかわらずこんな面と向かって....
告白して来たのは優人が初めてで、どう対処していいのかわからない
正直、困る....
「あ、あたし妖怪よ?分かってんの、あんた!」
「分かってるよ!けど....!」
その時だった....
「!」
暗い夜が明け始める
(あぁ...時間切れか............)
「え?ゆ、雪....?....っ」
朝日が昇るとともにひらひらと時期外れの粉雪が舞い始め、それを見た優人は驚くもいきなり眠気に襲われ倒れてしまう
「っと、危ない....。」
それを隣にいた波音が咄嗟に受け止める
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サヤノ - あのぉ、言いにくいのですが、波音さんに言わなければならない事があります、鈴鹿御前さんが石妖という女性妖怪と刃を交えました。 (2019年2月4日 9時) (レス) id: 41b29e3ed5 (このIDを非表示/違反報告)
騎姫(プロフ) - サヤノさん» ありがとうございます!この恋が叶うのか…それともほかの人魚立ちと同じように悲哀の道に進むのかでお楽しみに! (2018年7月20日 14時) (レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - 波音さんの物語はまさに人魚姫ポジションでしたよ! (2018年7月20日 9時) (レス) id: 8d2a1aa09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:騎姫 | 作成日時:2018年7月12日 17時