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「俺この大学では結構有名な探偵なんだよ。そこで!キミに助手を頼めたらなぁ〜って」
「じょ、助手…?」
きょとん…と波音は彼を見つめる。
ますます彼が何を考えているのかわからなくなってきた…
「何でキミがそれについて知りたいのかはしらないし聞くつもりもない。」
「ただ、俺もその事件は個人的に気になっててさ…」
「…なぜそんなこと私に頼むの?私にはメリットがあっても貴方にはないんじゃない………ですか?」
「メリット?あー…。……」
(やっべ、考えてなかった…)
「…まさか、考えてなかったの?」
「あはは…まあ…」
拍子抜けだ…
人間は自分の利益の為にしか動かない。
そういう生き物だとずっと思っていた…
けど目の前にいるこの人は、今まで波音が見てきたどの人間達にも属さない新しいタイプ…
変な人間………
「………ふ、ふふふ…」
「ぇ、」
「はは…あははっ……変な人…くすくす」
「…っ(ゎ、笑った…)」
初めて彼女が心から笑う姿を見た…
初めて彼女を見た時、他の生徒と楽しそうに話しているはずなのに…
何処か遠い目で心からは笑っていないように何故か優人には見えていた。
何か底知れない闇を抱えているような…
初めてあったばかりなはずなのに初めてな気がしないというか…どこか不思議な空気を纏う彼女から目が離せなくなっていた。
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サヤノ - あのぉ、言いにくいのですが、波音さんに言わなければならない事があります、鈴鹿御前さんが石妖という女性妖怪と刃を交えました。 (2019年2月4日 9時) (レス) id: 41b29e3ed5 (このIDを非表示/違反報告)
騎姫(プロフ) - サヤノさん» ありがとうございます!この恋が叶うのか…それともほかの人魚立ちと同じように悲哀の道に進むのかでお楽しみに! (2018年7月20日 14時) (レス) id: ff6ff3fb72 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - 波音さんの物語はまさに人魚姫ポジションでしたよ! (2018年7月20日 9時) (レス) id: 8d2a1aa09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:騎姫 | 作成日時:2018年7月12日 17時