4話 ページ22
時は過ぎて放課後、テニスコートには珍しく大和もAもいなかった
それを良かれと思った3年は手塚に声をかける
｢おい手塚、俺と真剣勝負しろ｣
｢先輩とですか。分かりました｣
ストレッチ中だった手塚はキリがいいところでやめ、ラケットを持ってコートに入った
｢ねえ、おーいしー。なんか変じゃない？｣
｢え、何が？｣
首を傾げる大石に対して菊丸はうーんと唸りながら試合を見ている
｢なんて言ったらいいかわかんないけど…なんだかモヤモヤするんだにゃ｣
｢モヤモヤ…？｣
｢確かにいつもなら真面目に練習をしている先輩達も今日はこっちの試合を見に来ているよね。おかしなところと言ったらそのくらいかな｣
乾が言うと大石が賞賛した
それでも何か気に食わない菊丸は眉をひそめてむぅとなっている
｢あーあ、A先輩がいたら何かわかるかもしれないのにぃ…｣
｢珍しいよね。部長も、しかもA先輩もいないなんて｣
そんなことを話しているとゲームは既に終盤となる。手塚が相手のネット際にボールを落として試合は終わった
わぁ、と歓声が上がる中、大石は手塚くんって凄い。なんて在り来りなセリフをはく
｢いきなりどうしたの大石｣
｢いや、手塚くんって利き手じゃない右手で戦って全部勝って…｣
言いかけた瞬間、隣からガシャン！とフェンスの音を立てて立ち上がった人がいた
｢えー！？そうなの！？？｣
菊丸は利き腕が左だということを知らなかったようで声をあげた。すると2、3年の方がザワザワと騒ぎ出す
先程まで試合をしていた部員がネット際にいた手塚の近くへ行った
｢ふざけるな手塚！｣
そう言われた手塚はなんとでもない風に先輩を見つめていた
｢試合をしたいと言ってきたのは先輩のほうですが｣
そんなことを言った手塚だがこれでは火に油だ
ネットを挟んで向かい合っている部員は眉間にどんどんシワが増えていく
｢左手使わねぇなら──こうしてやるよ！！｣
そう言い手塚の左肘を思いっきりラケットで殴った
｢っ手塚くん！！！｣
大石が声を荒げて叫んだ
すると普段の手塚からは想像できないような声量が聞こえた
｢テニスは人を傷つける為にあるんじゃないっ！！｣
｢そんな部活ならオレ、辞めます｣
そう言い手塚はコートを出ようとした。その時、スっと通るような声が聞こえてきた
｢揉め事かな｣
｢グラウンド100周ですね。みなさん｣
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まい(プロフ) - 天葉さん» コメントありがとうございます！皆の頼れるお姉さんを意識して書いていたので伝わっていたみたいで良かったです！イレギュラーのリョーマくん…いいですね。実はまだそこまで考えていなくて…参考になります！亀更新ですがこれからも見てくださると嬉しいです！ (2021年4月8日 21時) (
レス) id: ed3b470f19 (このIDを非表示/違反報告)
天葉 - 夢主のTHEお姉さんがいいですね！きっと青学3年達の初恋は夢主ですね(憧れ含む)イレギュラーだとリョーマくんが日本に居なさそうです。原作前に夢主がアメリカ旅行？に行って青学に勧誘する話とかありそうです！面白くて大好きなので更新楽しみにしてます！ (2021年4月7日 19時) (レス) id: 623fd23513 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - RYUさん» コメントありがとうございます。励みになります！ (2021年3月6日 16時) (レス) id: ed3b470f19 (このIDを非表示/違反報告)
RYU(プロフ) - 続き楽しみにしています！！無理せず頑張ってください！ (2021年3月6日 0時) (レス) id: 2642c2c975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まい | 作成日時：2021年2月14日 10時
