2話 ページ27
｢どうして諦めるの？まだ絶対とは決まってないじゃん｣
｢っな、は？えっ！？｣
ガタガタっと音を立て立ち上がった大和
勢いよく立ったからか、ガシャンと音を立て椅子が倒れる
そんな大和を見てぷっ、と吹き出した
｢あっはは、そんなにびっくり？｣
｢い、いえ、人がいたとは知らず…すみません｣
｢いいよ。普通こんなとこに人がいるなんて思わないだろうし｣
そう言いながら窓のサンの部分に座る
なんというか不思議な人…Aさんもあんな感じですし、類は友を呼ぶってやつでしょうか？
なんて思いながら大和は椅子を直していた
｢でさ、君はどうして諦めるの？せっかくのチャンスじゃん｣
｢…な、名前も顔も知らない人に言う必要ってあるんですか｣
｢ありゃ反抗期？｣
｢違いますよ！｣
突然話を戻されムッとなった大和だったがあんなことを言われクワッと食いつくように言い返す
それが面白かったのか笑い声がした
｢じゃあこれから友達になろうよ｣
｢へ？｣
｢ゆっくりお話しよってこと｣
｢ちょっと何を言ってるか…｣
｢だって、君は私の名前と顔を知りたくて、私は君の腕とやめることについて知りたい
ほらこれってさ、知らない人には言えないことじゃん。だから友人になりましょうって言ってるの！はい決定！｣
トントン拍子で決まった(というか勝手に決められた)
ただ振り回されているだけの大和は何だか懐かしい気持ちにもなっていた
｢じゃあ早速私から！腕って大丈夫なの？痛くない？｣
｢いや、今は動かしていないんで痛くないですよ｣
そっか。とそのまま会話が止まった
何故だか分からないがこのカーテンの彼女とは話をしていたい気持ちがある大和
なにか話題を出そうと思い、同じく質問をした
｢貴方は、Aさんのご友人ですか？｣
｢どうだと思う？｣
｢質問を質問で返すところ、Aさんとそっくりなんで多分当たってますね｣
｢んーまあそれでいいよ｣
｢なんですかそれ｣
お互い笑いあい、会話が弾んでいく
先程まであったどんよりした空気はいつの間にかなくなっていて、代わりに柔らかな空気があった
｢もう1ついいですか？｣
｢いーよー｣
｢カーテンから、出てきてくれませんか｣
すっと声が止み、風の音だけが彼らの間を通り過ぎる
｢…わかった｣
バサッと風が吹き、カーテンの奥が見える
窓から見える空は黒と黄金色が混ざっていた
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雲雀 - まいさんへ俺は亀更新でも楽しみに待っています。なのでゆっくりでもいいので更新楽しみに待っています。 (2021年9月30日 19時) (
レス) @page29 id: 69d630334c (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 雲雀さん» コメントありがとうございます！亀更新ですがよろしくお願いします。 (2021年9月27日 12時) (レス) id: ed3b470f19 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 - 面白かったです。これからの更新頑張ってください！楽しみにして待っています。 (2021年9月25日 15時) (レス) @page32 id: 69d630334c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まい | 作成日時：2021年5月3日 14時
