6話 ページ22
仁王 side
｢っ、優…｣
魔女が指した方向には沢山の黒いバケモノに埋まっている優がいた
ごめんな、あんとき俺も一緒に行くなんて言うて
あんな状態で一緒におってもきっと辛いだけじゃ
大丈夫、まーくんがすぐ助けちゃる
｢こりゃちょっとまずいね。飛ばすよ｣
そういうと魔女は一気に加速して優のとこまで飛んで行く
もちろん俺もだから振り落とされないように必死でモップを掴んでいた
｢怖い？｣
｢…んな訳なか｣
嘘だ。怖いものは怖い
あのバケモノは異様だ。分からないものだからそこ余計怖い
けれど、そんなことは言ってられない。あいつらに大切な弟が捕まっているのだから
｢さて、ここから先は君の仕事だよ。私は後ろから援護してあげるから君はゆーくんを助けることだけを考えて｣
｢…分かったぜよ｣
そうだ、俺は協力しろと言っただけであって助けろとまでは言ってない
｢一つ教えてあげよう
ここはおかしな世界ってことは分かるよね？だから私たちもおかしくなってるの
…お前何言ってんのって顔してるけど
要するに君の想像力が力になるんだよ｣
さぁいっておいで、そう言うと俺をバケモノの近くに降ろした
想像力…
いきなりそんな事言われても分からん
でも、やるしかない
俺の世界ではドラゴンもいるしトランプを降らせる雲もあった。でも、それをついさっきまで鍵をかけて閉じ込めていた張本人が呼び出すのもなんというか…図々しいのかもしれない
それでも、俺は優を助けたい
｢お願いじゃ、力を貸してくんしゃい！｣
突然棒の先についたヒヨコがひと鳴きしたと思うと棒からにゅるりとあのドラゴンが出てきた
そいつが、仕方ねえなと何処か笑いながらこっちを見たのは気のせいだろうか
俺のドラゴンは空を裂く
大きな翼を羽ばたかせ、あのバケモノたちを一掃していく
そんな俺は目くらましにトランプの雨を降らせた。ヒラヒラ舞うカードの中でドラゴンが飛んでいるというのも、中々悪くない
ついに優のいる場所までたどり着いた
｢優！｣
｢ま、くん…？｣
｢もう大丈夫じゃ｣
倒れたバケモノから優を引っこ抜く
顔色は悪いが怪我は無さそうでホッとした
だが優は俺を見ると目を開いて、ふにゃりと笑っている
｢まー、くん。戻っとる…よかった｣
"気づいてほしかったんじゃ。まーくんが────"
｢まーくんが、かっこいい魔法使いだってこと、思い出してくれて、よかった｣
あぁ、ようやく繋がった
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雲雀 - まいさんへ俺は亀更新でも楽しみに待っています。なのでゆっくりでもいいので更新楽しみに待っています。 (2021年9月30日 19時) (
レス) @page29 id: 69d630334c (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 雲雀さん» コメントありがとうございます！亀更新ですがよろしくお願いします。 (2021年9月27日 12時) (レス) id: ed3b470f19 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 - 面白かったです。これからの更新頑張ってください！楽しみにして待っています。 (2021年9月25日 15時) (レス) @page32 id: 69d630334c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まい | 作成日時：2021年5月3日 14時
