姉と比べないで｡【文スト】【ヒロアカ】 (ページ6)

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Episode，four ページ6

＿＿あの日から数日｡

｢A、まだ個性出てこないの？｣

『うん、出てこないの。』

｢？Aまだ出てなかったのですか？｣

『うん。どうしたんだろうね。』

｢やはり、心配だわ…｡A、病院行きましょ？それでお医者様からお言葉を頂きましょう。それで分かるはずよ。｣

『病院…｡』

｢A、絶対行ったほうがいいですわ。じゃないと、分かりませんもの。ね？｣

『…うん。…行ってくるよ。』

本当は自分自身でも分かっていたのだ。
実の姉の個性が出ているのに、妹が出ないのは可笑しいと。
其のくらい分かっていた。

本当は自分に個性がないことを__

でも行きたくなかったのだ。行ってしまえば、個性がない事が母にバレ、母は自分のせいだと思ってしまう。だから、云いたくもなかったし、行くのも厭だったのだ。

けれど、もう決まってしまったことだから、腹を括って行くしかない＿＿

そう心に誓った。

ーーーーーーーーーー
in病院

｢誠に残念な事なのですが、貴方の娘さんは”無個性”です。｣

『(だよね、分かってたから、そんなこと。今更云わなくったって、自分の身体なんだから分かるでしょ…｡)』

｢そんな…！どうにかならないんですか！？例えば親の個性を引き継ぐ、とか…出来ないんですか？｣

｢残念ですか、出来ません。今頃出来たら、無個性のいる家庭は皆、親の個性を引き継いでますよ。｣

やはり、他人から云われると、これが現実なんだと思えてくる。

やはり聞きたくなかった。聞かない方が良かったのだ。

母は私の予測通り、

｢ごめんね。本当にごめんね。私がこんなだから…｡貴方にいい思いをさせられなくてごめんなさい。私は母親失格だわ。｣
っと云う｡

なんだか一寸ヒストリックだと思う｡

さて、父親にはなんて説明をしよう。