姉と比べないで｡【文スト】【ヒロアカ】 (ページ40)

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Episode,thirty five ページ40

銃を持ち、太宰の方を向くA。

太宰はニコニコしながら｢よし、準備はいいね？｣と、問い掛ける。
Aは元気に｢はいっ！準備万端です！｣と、応える。

｢いい返事だね。｣

太宰はそう云ってAに銃の持ち方を教える。

｢いいかい、Aちゃん。銃の持ち方にはいろんな種類があるんだ。その中で今回は"サムスフォワード"と云う持ち方を教えるよ。私のを見ながら実践し給え。｣

Aは黙って頷く。
太宰はそれを横目で確認した後、銃の説明を始めた。

｢じゃあ銃の持ち部分。ここをグリップと云うよ。右手で銃を持つんだ。左手は右手のサポォト役だ。空いているグリップに密着させる。そして親指は構えるようにする。わかったかい？｣

｢う、ん。多分…合ってるか分からないけどこれで大丈夫かな…？｣

そう云い、太宰に持ち方を確認してもらう。太宰は手で丸の合図(サイン)を出す。

｢初めて銃を持って分からないことが沢山あるのに、やはりAちゃんは凄いね。私の云った通りに銃を持てているよ。｣

太宰はAを凄い凄いと褒める。Aも、｢そうかな。普通だと思うよ。｣と、云いつつも人に褒められたことなどなかったから内心照れくさかった。

｢因みにAちゃんの今の持ち方は、構えにも入るからね。｣

太宰は人差し指をピンと立てて、Aに付け足しを云う。
Aはこれは持ち方でも構えにも入るのかと、しっかり頭に叩き込んだ。

｢よし、じゃあ次だね。｣

太宰はそう云うと、Aは"え…？"となる。
何故なら太宰は数分前に"サムスフォワード"と、云う銃の持ち方を教えると云っただけだからだ。他に教えるとは云ってはいない。

Aは不思議に思っていると、太宰は此方を向く。

パァン＿＿＿＿

部屋に発砲音(銃声)が轟いた。