姉と比べないで｡【文スト】【ヒロアカ】 (ページ32)

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Episode，twenty seven ページ32

太宰、織田作、Aはソファーに座り、2人は珈琲を、Aは柑橘飲料を飲んでいた。

｢…ねぇ作之助。｣

｢どうした？｣

｢そんなに書類整理、終わんなかったの？｣

｢まぁな。実はまだ沢山残っているんだ。どうしても終わりそうになくてな。｣

｢え、じゃあ織田作今こうしてゆっくり珈琲飲んでて大丈夫なのかい？｣

｢あぁ、一寸した休憩だと思えばいい。｣

Aは織田作が使っている部屋を見渡した。

部屋には必要最小限の物しか置いていなく、余分な物などなかった。

そしてさっきまで織田作が座って作業していた机には、山積みになった書類が沢山置いてあった。

｢…私、ポートマフィア(ここ)に入りたい。｣

｢｢…は？｣｣

Aがポツリと呟いた言葉を二人は聞き逃さなかった。

｢Aちゃん。分かって云っているのかい？｣

｢うん。分かってるよ。｣

｢じゃあ尚更だ。ここに入るのは辞めた方がいい。｣

｢でも、私もここで働きたい。作之助の御手伝いして、楽させてあげたい。その為だったら何でもする。例えそれが、自分の手を汚してでも。｣

｢…どうするんだい、織田作。Aちゃんは君のために入りたいって云っているけど…。｣

｢俺は、本当だったら、Aに此処には入って欲しくない。Aに自分の手を汚して欲しくないのも確かだが、何より他の組織に狙われる可能性がある。｣

｢俺はそうなって欲しくない…。だから入って欲しくはないんだが…。｣

織田作はAの方を見て、｢引く気はない、みたいだな。｣と呟く。

そして｢太宰、首領に頼めるか？｣と聞くと太宰が｢勿論、友達とAちゃんの為にね。｣とウィンクしながら織田作とAを見つめていた。

ふと、太宰と目があったAは、嬉しそうに｢有難う、治お兄ちゃん。｣と云った。

太宰も｢どういたしまして、Aちゃん｣とニコニコしながら応えた。