ワケあり幼馴染？《青》

〉俺の好きな人　　　　　　渡辺side ページ3

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翔太side









今俺の目の前で口いっぱいにパフェを頬張っているこの女。





A「ねぇ翔太そのイチゴ食べないの？もーらい！！……う〜ん、うっまぁ……」









この幼なじみのせいで俺は今日“も”遅刻した。




遅刻させちゃったお詫びに奢らせて！という口実で

新作のパフェを食べるのに付き合わされている。









学校がある日は毎朝迎えに行って、

グースカ寝ているAを叩き起こすのが

いつの間にか俺の日課となっていて。




…叩き起こしたところで起きないんだけど。








そりゃ何度も置いて行こうかと迷ったことはあった。






でもどうしても放っておけなくて。







それはきっと、俺がこいつ…

Aのことを好きだから。









まぁ当の本人は気づいてないだろうけど。








『……はぁ〜』


A「なに翔太ため息なんてついちゃって！悩み事かい？この優しい優しいAちゃんが話を聞いてあげよう！」


『お前には一生わからねぇ悩みだよ…』


A「……はて？」








あまりにも鈍感すぎるAのほっぺを

思い切りつねってやった。





A「っいったぁ！なにすんだよバカ翔太！顔に傷できたらどうしてくれんの！？お嫁に行けないッッ」






“その時は俺が嫁にもらってやるよ。”




…そんなこと言えるわけもなく。





『こんなうるせぇ奴、誰が嫁にするかよ』





思っていることと逆のことをいつも言ってしまう。





A「はぁ！？私だってね、人並みにモテてるんだからね！！！多分………」







自信がないのか語尾がだんだん小さくなっていたが、

確かにAはモテる。





黙ってれば顔とスタイルはいいから。

………無駄に(失礼)






『はいはい、わかりましたよ。じゃあ今日はお前の奢りだからな、ごちそーさま』







ピーピー文句を言っていたAを無視して俺は先に店を出た。









いつかはこの気持ちを伝えないといけないと思いつつも、

このままの関係でいたいと思う自分もいて。



日々、いろんな感情と戦っている。









A「あのぉ〜……翔太くぅん…？」









そんなことを考えていると、

申し訳なさそうに店から顔を出していたA。









『…なに？』


A「…あのね、お財布忘れちゃった(ペロッ)」







舌を出しながら自分の頭を小突いていた

Aの頭を盛大に叩き、俺はレジへと向かった。









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