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『……彼女のフリ！？！？』
翔「しーっ！大きな声出すなって」
こいつ、何言ってんの？？？
翔「ちょっと面倒なことに巻き込まれててさ…人助けだと思って、ね？」
『それでなんで彼女のフリ？』
人助け＝彼女のフリ
そんな話聞いたことある？
……少なくとも私はない。大半の人がないはず。
翔「いや、あのさ〜…」
それから彼は
して欲しい理由を説明し始めた。
どうやら、
最近しつこくアピールされて
仕方なく付き合った彼女がいたらしく……
付き合ったら付き合ったで
予想以上にめんどくさい性格だったみたいで……
別れようと告げると
家まで押しかけてくる毎日で……
今日は家に来る前に逃げ出してきたと……
その話を聞きすぐそこにある家をチラリと見ると、
たしかに、玄関の前に女の子が待機している。
おいおい、噂通りの男じゃないか。
『そもそもなんで付き合ったの？好きだったの？あの子のこと』
翔「付き合ったら好きになると思ったんだけど、なんか違った(笑)」
『いや、(笑)じゃねぇわ。ちゃんと断ればよかったのに、自業自得だよね、それ』
翔「まぁ…そうなんだけど、」
“頼む、この通り！”
と、顔の前で手を合わせてチラチラ私の顔色を伺ってくる。
『…甘いもの』
翔「はい…？」
『甘いもの買ってくれれば、いいよ』
翔「ぷっ…あっはっは！(笑)まじ？全然買うわ！買う買う！」
何がツボにハマったのかは謎だけど…
少しクセのある笑い方で大笑いしている彼。
『え、うるさいんだけど。そんな声出して笑ってたら…「翔太？？」
翔「あ……」
“あの女の子に聞こえちゃうよ？”
そう言おうと思ったら案の定、
女の子が話しかけてきた。
え、やだ怖い。修羅場かな……
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作者名：ルナルナ
| 作成日時：2021年1月19日 23時
