笑わない女に恋をした《青》 (ページ15)

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あれから翔太は無事に退院することができ、

また学校にも登校するようになった。

…が、

翔「言ったよな？俺以外の前で笑うな、って」

『そんなこと言ったって…私別にそんなつもりないんだけど』

なぜか今、翔太に説教を食らっている。

どうしてこうなったかというと＿＿＿＿＿

「あ、あの！綾瀬さんこれ…先生に頼まれたもの持ってきた」

今まで私に怖いだのなんだの影で言ってた男子に

プリントを渡された。

『ありがとう(ニコッ』

「っ、！？」

そのまま顔を赤くして走り去ってしまった。

『……なんなんだ、今の』

それから周りの反応がおかしくなった。

「なんか最近、綾瀬さんかわいいよな～俺タイプかも」

「告ったらイケるかな」

この噂話？陰口？を聞いていたらしい翔太が、

私に説教している、というわけだ。

たしかに、

翔太に笑顔を認めて？もらえるようになってから

自分でも表情が柔らかくなった、ように感じる。

翔「ねぇ、話聞いてる？」

今までなかった経験で、

どうしたものか…と頭をフル回転させていると

ちゅっ

軽いリップ音と共におでこに温かい感触。

『～～～っ！？』

翔「こいつ俺の女だから、手出すなよ」

チラチラと私たちのやり取りを

見ていた男子たちに向かって言い放った翔太。

『っちょ、なに言って…！！』

翔「ほら、帰んぞ」

そう言うと、

見せつけるように私の手を取って教室を出て行った。

「まじかよ…」

「俺ら勝ち目ねーじゃん」

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