スキズの姫と8人の小人 Page.2 - Stray Kids -

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自分の部屋から大きな荷物を取り出して引っ張ってきたリノオッパが「 じゃーなー 」って言って宿舎から出て行き、見事3人ぼっち


私を除いた2人はさっきからずっと火花を散らしている




「 …ぬーなっ、この前ヌナが好きそうなカフェ見つけたの。一緒にデートしない？ 」




先手を打ったのは、やけに「 デート 」を強調してうるうるおめめで見つめてきたウリマンネ


さて、こんな可愛いマンネに頼まれて私に断れるわけが…




「 ジョンイナ、Aは今日僕とデートするんだけど。ねぇA、ずーっと行きたがってた日本料理のお店行くんだよね？ 」




…今回に限ってはあるかもしれない


声こそ淡々としているものの、ちょん、と私の服の袖を掴んできたのは可愛すぎる


確信犯だろキムスンミン




「 お、落ち着こう2人とも。私は1人しかいないんだからどっちかにしか行けないに決まってるし…平和的解決が1番だよ、ね？ 」


「 平和的解決？こればかりは僕譲れないからなぁ、スンミニヒョンが可愛い弟の為を思って身を引いてくれないと 」


「 そこは兄である僕にAを譲るべきだよね、ヤンジョンイン。いっつもマンネ贔屓してあげてるんだし、今日くらいヒョンに譲ってくれてもいいよね？ 」


「 待て待て落ち着け 」


「「 無理 」」


「 仲良しかよ 」




仲良く声を揃えた2人の間に挟まれる私の気持ちになってほしい


2人ともお互いを睨んでいるのに私が睨まれている気分になる


こんなお顔の良い2人がガチで睨んでると本当に怖いんだって




「 ねぇヌナ、カフェデートしよう？ 」


「 A、今日は僕とデートでしょ？ 」




2人の視線が私に注がれる


要は私に選べ、と言っている訳だが


私に選択権を渡したらどっちかを選ぶなんて思うなよ2人とも




「 じゃあ、3人でショッピングデートしよっか！ 」




あくまでも平和的解決派である私の提案により、渋々3人デートが決まりました




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